不機嫌な子どもに「もう無理」と夫にLINE。その返事は…
── パートナーはむぴーさんの仕事に対して協力的ですか?
むぴーさん:
はい。夫からは、「いっぱい仕事をして稼いでくれ」と言われています(笑)。私がやりたいことはすべて肯定してくれるのでありがたいですね。
私は結婚で関東から関西に越してきて、実家は遠いので、夫の協力なくして仕事はできません。だから、新しい仕事の依頼をいただいたときも、いつも夫に相談してからどうするかを決めています。
── フリーランスだと、締切りが近いときや大事なときに限って子どもが体調を崩すことはありませんか?私も悩んだ時期があります。
むぴーさん:
担当の編集者さんたちに子育て世代の方が多くて、それに子育てや母親の大変さを知っている方ばかりなので、その辺りは恵まれているかも。子どもの具合が悪くなったときは事情を話すと「それは大変ですね」と柔軟に対応してくださるんです。
── それは助かりますね。また、子どもがそばにいて仕事をする毎日では、イライラすることはありませんか?
むぴーさん:
毎日イライラしていますよ(笑)。難しいですよね。小さい子どもって不機嫌をぶつけてくるじゃないですか。1日24時間、毎日そういう環境にいたら本当に気が狂ってしまいそうになると思います。そういうしんどいときは、夫にLINEを送ります。「もう無理」って。
── パートナーからはどんな返信が?
むぴーさん:
「頑張れ」っていうスタンプが送られてきたり(笑)。夫も、それ以外やりようがないんだと思います。
私も、今はこんな状態にいるんだということを誰かにわかってもらうだけでもストレス解消になるから、まあいいかなって。
あとは時間が過ぎるのを待つことも大事ですよね。渦中のときは、「もう無理!」となっても、とりあえず1時間くらいやり過ごすと落ち着きませんか?「これ!」という解決策はないけれど、何となく気持ちをごまかしつつイライラの時間を切り抜けています。
子育てから始まった仕事だから
── 今後、仕事でこんなことがしたいという目標はありますか?
むぴーさん:
絵本を描いてみたいです。あまり緻密に計画を練って進めるようなタイプではないので、いつか叶えられればという願望ですけれど。ただ、今は子育て優先でいたいです。
もともと私の仕事は、子育てをしているなかで、たまたまお仕事をいただけたというところから始まっているので、子育て第一で続けたいです。
PROFILE むぴーさん
漫画家・イラストレーター。大阪府で7歳長男・5歳長女・1歳次男との日常を描いた育児漫画で話題を呼んでいる。著書に『母がはじまった』(PHP研究所)、『いつか家族でやりたい99の楽しいことリスト』(CCCメディアハウス)などがある。
取材・文/高梨真紀 画像提供/むぴー