── たくさんの種類の手帳があって迷ってしまいますね。

 

高畑さん：
ユーザーのニーズの多様化に応えて、毎年数百種類もの手帳が売り出されています。

 

手帳は発売の1年前に企画されるので、今売り場に並んでいる手帳には、作り手が1年前に予測した未来が反映されています。

 

2023年の手帳には、コロナ後の世界への希望を感じます。

 

── 自分に合う手帳選びのポイントを教えてください。

 

高畑さん：
手帳選びには、「成功者はいても正解はない」というのが僕の持論です。

 

手帳は使う人の働き方や生活スタイルを反映するものなので、その人によって使いやすい手帳はそれぞれ。

 

もし「去年まで使っていた手帳が合わないな」と感じたら、それがフォーマットを変えるタイミングです。

 

手帳を買うのは、来年への希望があり、「充実した1年にしよう」という意気込みがあるからですよね。「来年の自分は何をしてどう過ごしたいか」ということに思いを巡らせるのも、手帳選びの醍醐味だと思います。

 

PROFILE　高畑正幸さん

文房具情報サイト「文具のとびら」編集長。テレビ東京「ＴＶチャンピオン」で1999年、2001年、2005年に開催された「文房具通選手権」で3連続優勝し、「文具王」と呼ばれる。文具メーカーで商品企画、マーケターを務めた後、同社とプロ契約。「文具のとびら」やYoutubeなどのメディアで文具情報を発信し、各種イベントを主催する。


取材・文／林優子　写真提供／高畑正幸