大学卒業後、フジテレビのアナウンサーとして活躍し、その後フリーとなった中野美奈子さん。入社1年目で抜擢された番組や、その後の苦悩、朝型にシフトしていた当時の生活についてお話を伺いました。
入社1年目の大抜擢
── フジテレビのアナウンサーで担当した、特に思い出深い番組はなんですか。
中野さん:
やっぱり「めざましテレビ」です。小さいときからずっと観ていた番組で、まさか自分が参加できるとは思っていなくて。入社1年目の10月から参加させていただいたのですが、初めてのレギュラーかつ帯番組で、周りの反響もすごくありました。
── ニュースやトレンドなど、幅広い分野の情報を扱う人気番組ですね。
中野さん:
常にスタッフさんがいろんなことにアンテナを張っていて、新しい場所や物の情報があるとすぐ行っていました。私もロケで実際に体験させていただくことも多く、楽しみながらたくさんの経験をさせていただきました。
── 入社1年目から担当されたとのことですが、プレッシャーはありませんでしたか。
中野さん:
ありがたいことにベテランの先輩方がたくさんいらっしゃいましたし、私が1年目だということもあって、みなさん「中野は中野らしく」と言ってくださいました。番組全体のことを考えた発言などは私には課せられていなかったのですが、自分自身ではプレッシャーを感じていて。
当時、番組のメインキャスターをされていた小島奈津子さんが、「頑張らなくていい。中野が思ったことを素直に伝えればいいよ」と言ってくださったんです。
テレビだからと大袈裟にするのではなく、本当に心で思ったことを表現して、うまくやろうとしなくていいと。やはり本心ではないことは視聴者の方にも伝わってしまいますし、たとえ言葉にしなくても表情から伝わるものもあります。
奈津子さんからこの言葉をかけてもらったことが今でも心に残っています。頭で考えてというより、直感的と言いますか、自分がそのとき感じたことをそのまま伝えるようにしていました。