かわいい動物をモチーフにしたドーナツが人気の「イクミママのどうぶつドーナツ」。「ちいかわ」や「すみっコぐらし」などの人気キャラクターとコラボしたドーナツも話題です。神奈川県川崎市にあるわずか2坪ほどの小さな店舗で100キャラ、300種類以上ものコラボドーナツを生み出してきた秘密を、イクミママこと中尾育美さんに聞きました。

 

川崎の商店街にある店舗の様子。駅などでポップアップの出店もしているが店舗はここだけ
川崎の商店街にある店舗の様子。駅などでポップアップの出店もしているが店舗はここだけ

注文が殺到!最大のヒット商品は「ちいかわドーナツ」

── 初めてコラボしたキャラクターは何だったのですか。

 

イクミママさん:
2014年に販売した「カピバラさん」というキャラクターです 。

 

2011年にお店を始めて、かわいい動物の顔をドーナツに描いた「どうぶつドーナツ」を売り出したところ「こねこのミケ」と「クロ」という種類のドーナツがTwitterで話題になり、テレビなどのメディアで取り上げてもらえるようになりました。

 

不動の人気No.1ドーナツ「こねこのミケ」
不動の人気No.1ドーナツ「こねこのミケ」

そのときに、たまたまテレビを見てくださった文具メーカーの社長さんが、「かわいいからグッズを作りましょう」とオファーしてくださって、メモ帳などのグッズを作っていただいたことがあるんです。あまり売れませんでしたが(笑)。

 

これも偶然なのですが、スタッフのなかに「カピバラさん」が好きな子がいて。試しにカピバラさんのドーナツを作って、その社長にお見せしたら「いいじゃない!」と言ってくださって。「カピバラさん」の権利元の担当の方を紹介していただいたことがきっかけです。

 

── それから100以上ものキャラクターとコラボするようになったのですね。

 

イクミママさん:
そうなんです。オファーをいただくこともありますし、こちらからご提案することもあります。

 

かわいいもの好きのスタッフが多いので、「こんなキャラクターがいますよ!」とアイディアは次々とあふれてきます。

 

最初の頃は右も左もわからず、手探りで作っていました。うちのドーナツはすべて手作りなので、大量生産はできません。クオリティにこだわるあまり手間暇をかけすぎて、作れば作るほど赤字になってしまったことも…(涙)。

 

試行錯誤しながら、キャラクターのかわいさと商品としての作りやすさを両立させられるようになりました。