── 当時、レスリングの練習は楽しかった?

 

金城さん:
正直に言うと、レスリングの練習はそれほど好きではなくて。でも、とにかく負けず嫌いで(笑)、勝てると嬉しいからやっていたのかも。

 

── 妹の(川井)友香子さんもレスリングの選手ですが、姉妹で同じ競技だと比べられることもありそうです。

 

金城さん:
うちは三姉妹でみんなレスリングを習っていましたが、比べられていると感じたことはなかったですね。みんなそれぞれ目標を持ってレスリングを習っていました。

 

金城梨沙子選手と妹の川井梨香子選手
金城梨沙子さん(左)。右は妹の川井友香子さん

── 小中学生の段階で「全国少年少女レスリング選手権大会」や「全国中学生選手権」などでも優勝という好成績をおさめています。学業などが忙しくなって辞めようと思ったことは?

 

金城さん:
試合や大会には、自分から積極的に出場したというよりは、コーチから「こういう大会があるよ」って言われて、「みんなが出るから出てみようかな」という感じでした。でもやっぱり勝てたら嬉しくて。

 

中学校や高校に進学するタイミングで辞める子はたくさんいたけれど、私の場合は週に3回レスリング教室に通っていたし、家族みんなやっていたこともあって、生活の中心にレスリングがありました。文集にも「オリンピックに出たい」って書いた記憶があります。

 

── 小学生の頃から、オリンピックに出たいと思っていたんですね。

 

金城さん:
小学生だったので、口だけですけどね(笑)。「オリンピックに出る」って言っても、当時はテレビの中の世界でした。実際に出たいというより、憧れの気持ちからそう書いたんだと思います。