服の音も拾うマイクってすごい(笑)

── 苦手意識のあった声の演技。アフレコはいかがでしたか?

 

鈴鹿さん:
映画やドラマでは、体全部を使えるので、表現にはいろいろな方法があります。

 

声の芝居だからといって、ただ声色を変えればいいという問題ではありません。

 

心が動いていないと相手にも伝わらないから、声に何かを乗せなければいけないと思っていました。

 

でも、アフレコは飯豊さんと二人で掛け合いをしながら収録できたので、声に何かをプラスしようとか、声の芝居だからとか意識することなく、いつもと同じような感覚で演じることができました。

 

特別なにかスイッチを入れることもなく、すごく自然に演じられました。監督からも僕たち二人の芝居が「生っぽくていい!」と褒められることも多くて、すごくうれしくなりました。

 

作品にちなみ“トンネルポーズ”を披露してくれた鈴鹿さん

走るシーンの収録では「声優さんとは違う声の出し方だけど、リアルでいいです」と言われました。やり方がわからないので、声を録る前にちょっと体を動かして(息を)あげた状態で演じてみたりもしました。

 

── 台本をめくる音が入らないようにするのも難しいですよね。

 

鈴鹿さん:
すごく難しかったです。

 

そんな音まで拾うなんて、マイクってすごいなと感心しちゃいました(笑)。

 

セリフを言いながらついつい体が動いてしまうこともあったけれど、服の音も入ってしまうから、音が出ない範囲で最大限動かして演じることは多かったです。