これはある遠い国のお話。
国の王となる者は「感情を殺す能力が高くなければならない」という習わしにより、王族の娘・橙(だいだい)にはその感情を殺す手伝いをする「心侍従」がつけられることに。
漫画家・上機しほさんが描く、身分違いの男女の切ない物語です。
「上に立つ者は感情を殺す」が当然の世界に生きた女性
いついかなるときも冷静沈着な橙は「心侍従など必要ない」とつっぱねますが、結局父の決定には従わざるを得ませんでした。そんな橙の「心侍従」に選ばれたのは、意外なタイプの男性だったのです。
「あなたと私は形だけの関係」と言い放ち、天真爛漫な心侍従・椿と距離を置こうとする橙。そんな橙に笑顔で応じる椿に、橙の気持ちは揺れるのでした。
作/上機しほ