食卓やキッチンにもっと“枡”を届けたい

── コロナ禍でも次々と斬新なアイデアを出されていますが、経営においてどんなことを心がけていますか?

 

大橋さん:
実は社員に対して細かい指示や命令はしていないんですよ。むしろ、アイデアを出し合うブレインストミーティングにも呼んでもらえないくらいで(笑)。

 

── そうなんですか(笑)。のびのびとしたカルチャーがあるからこそ、社員の皆さんも安心して意見を言い合えるのでしょうね。これからもたくさんのアイデアを形にされていくと思いますが、今後どのようなビジョンを描いていますか。

 

大橋さん:
「枡を粋で、格好よく。枡をエンターテイナーに。」というスローガンを掲げているように、とにかく皆さんに枡を通して楽しんでもらいたいというのが我々の願いです。

 

これまで我々は、人々が集まるところに幸せの彩りをお届けしてきました。しかしコロナを経験し、人が集まる機会が制限されるなか、我々の存在意義をもう一度深く見つめ直したときに、それぞれの暮らしのなかでも枡で幸せを届けられるのではと気づいたのです。

 

なかでも枡と相性のいい「食」を1つのキーワードとして、食卓やキッチンで枡製品が当たり前のように使われる、そんな世の中を目指してこれからも事業を進めて行きたいと思っています。

 

── ますます、夢が広がりますね!

 

大橋さん:
そうですね。実は、さっそく南地さんから次のアイデアをもらっていて。これまた難しいものを注文されているんです。内心では「これは大変だぞ」と、ひやひやしているところです(笑)。

 

PROFILE 大橋博行さん 

有限会社大橋量器 3代目社長。大手外資系IT企業に6年勤務した後、1993年に大橋量器に入社。2005年に法人化を行い代表取締役へ。同時期に直営アンテナショップ「枡工房ますや」をオープン。大垣ブランドの構築・認知拡大を目的とした活動の一貫である、『大垣「ます」生産者実行委員会』の提唱者でもある。


画像提供/有限会社大橋量器