完全休養からの復帰「今にして思えば」
── その後、病状はどう変化したのでしょうか?
丸岡さん:通院中はやっぱり薬に抵抗があったし、薬に頼らずうつを治そうと思って薬を飲まないままでした。でも、さらに体調が悪くなってしまい、入院することになったんです。
そうすると、病院では処方された薬を飲まないわけにはいかない。初めは抵抗がありましたが、体調はどんどん良くなっていったんです。
夜も次第に夜眠れるようになって、食欲もわいてきました。「ちゃんと薬を飲んだほうが、回復が早くなる」と実感。長らく続いていた下痢も止まり、ネガティブに偏りがちだった気持ちも落ち着いてきました。
よく寝て、よく食べて、ちゃんと心を休ませて。完全休養できたからこそ半年程度で復帰できたように思います。仕事を休む前は大きな決断でしたが、今にして思えば、あのとき勇気を出して休業して良かったなと思います。
PROFILE 丸岡いずみさん
北海道文化放送アナウンサーとしてキャリアをスタートさせ、日本テレビに中途入社。報道記者として警視庁捜査1課を担当し、その後キャスターに。日本テレビを退社。フリーとして活動。主な著書『仕事休んでうつ地獄に行ってきた』(主婦と生活社)
取材・文/間野由利子 撮影/井野敦晴