役の良いところも悪いところも大事に演じたい

── 30代にはどのようなイメージがありますか?

 

松岡さん:
人生において年齢は数字だと思っているので、「30歳になったらこれをやろう!」と意識していることは今はないですね。でも30歳になったら買いたいなと思っているものはあります。

 

── 「30歳の記念に」といった感じなのでしょうか?

 

松岡さん:
そうですね。自分へのご褒美みたいなものです。20歳の時にも買いました。

 

「がんばったね」と自分に言ってあげる感じというか、歳を重ね振り返ったときに「これは20歳のときに買ったもの」と思い出せると、その物も愛おしく思えるような気がしています。

 

「目の前の仕事を大切にしていきたい」松岡茉優さん

── 30代に向けて、理想の働き方はありますか?

 

松岡さん:
私の仕事は「この役に合っている」と思っていただいたり、「この役を演じてほしい」と思っていただかないと始まらないので、自分が「今年はたくさん働きたい!」と思っても、ご縁がなければそうはいかなくて。その逆もありますね。

 

やるべきことはひとつひとつの役に向き合い、「この人がやってよかった」と思ってもらえるように、頑張らなくてはと思います。

 

その役のことを誰よりも愛して、理解して、良いところも悪いとことも大事にして。一番の味方でいること、これからも様々な役と出会って、愛していけるように、目の前の仕事を大切にしていきたいと思っています。

 

PROFILE 松岡茉優さん

俳優。1995年生まれ、東京都出身。近年の主な出演作は映画『蜜蜂と遠雷』、『ひとよ』、『劇場』『騙し絵の牙』など。現在放送中のドラマ「初恋の悪魔」に出演中。映画は『ヘルドッグス』(9月16日)が待機中。

 

取材・文/タナカシノブ