テレビ東京のアナウンサーとして、『Newsモーニングサテライト』(以下、モーサテ)など報道番組や『開運!なんでも鑑定団』(以下、鑑定団)ほか、多くの番組に出演している片渕茜さん(29)。正しい情報を視聴者に届け、さまざまな人に話を聞くプロとして、「仕事以外での学びも必要だと感じ、今はFPの資格取得を目指して勉強しているところ」だといいます。そのきっかけとなった身近な先輩の存在や、自分の仕事にやりがいを実感した場面についてお聞きしました。(全4回中の3回目)。

 

テレ東・片渕茜アナ

MBA取得した相内優香アナの存在が刺激に

── 今年3月、先輩アナウンサーの相内優香さんが、モーサテのメインキャスターを務めながら大学院に通い、MBAを取得しました。仕事以外の学びを始めたのには、その姿を近くで見ていた影響もありますか?

 

片渕さん:
それは大きいですね。相内さんは入社したときの、アナウンサーとしてのトレーナーでもあったんです。普段から、仕事についてはもちろん、プライベートとの両立についての話なども、ざっくばらんにしています。

 

夜に放送している『WBS(ワールドビジネスサテライト)』(以下、WBS)から、早朝のモーサテに、同じくらいのタイミングで異動したこともあって、一緒にいる時間も長いです。空き時間には2人でおしゃべりしたり、ごはんを食べたりしますね。

 

とにかく明るくて、太陽のような存在。モーサテでは朝が早いので「眠いね」とお互いに言い合っていますが、相内さんに会うとすごく元気になれるんです。

 

テレ東・片渕茜アナと相内優香アナ
入社時のトレーナーであり、『WBS』に続いて『Newsモーニングサテライト』でも同じ番組を担当する相内さんと

── 仕事とMBA取得の両立は、やはり大変そうでしたか?

 

片渕さん:
本当に大変そうでしたし、尊敬します。ほぼ徹夜でレポートを書くこともあるようで「キツイ」ともおっしゃっていましたが、仕事もしっかりこなされていて。

 

MBAに挑戦する前から、相内さんは仕事だけではなく「プラスαでの学び直し、重要だよね」と、よく話していました。私自身、長くこの仕事を続けたいと考えています。そのなかで、身近にいてくれる8年先輩の相内さんの言葉や行動から、自然と「学び直し」を意識した面はあると思います。

 

社会人としても、アナウンサーとしても、相内さんのような先輩と一緒に番組を担当できることは、刺激や勉強になりますし、とても心強いです。

 

片渕茜アナ・角谷暁子アナ・大江麻理子アナ
『池上彰の参院選ライブ』を担当した角谷暁子アナウンサー、大江麻理子キャスターと

相手の答えやすさを考えて聞く順番を工夫する

── 準備や勉強のほかに、質問力を上げたり、聞く力を高めたりする方法はありますか?

 

片渕さん:
テクニカルなことですが、相手が話しやすくなるように質問する順番を工夫しますね。いきなり込み入った質問や、答えにくいことを聞くと、警戒されたり、答えてもらえなくなったりするので…。最初は当たり障りないような、答えやすい質問から入ります。

 

例えば経営者の方に、最初から「業績が厳しいですけど、今後は?」などは聞きにくい。でも、視聴者を代表して聞かなければいけないので、そういう質問は真ん中より後ろ、終わり近くにします。

 

スタートとしては、「製品の魅力は?」や「どうしてこのサービスを?」といった方向が、話しやすいと感じていただけると思います。