「だいしゅき」に隠されていた息子の想い

ジェーコさんは「だいしゅき」と自分に語りかけられる回数が、ここ数日特に増えていたことに気づきました。

 

そしてその数日というのは、自分が特に忙しく感じていた期間でした。

 

「嬉しいけれどなんで?」。そう思ってもまだなーさんは3歳。その理由を明確に答えられる年齢ではありません。しかし、子どもは親をよく見ているもの。母親の疲れた顔を見て、自分にできることを考えた結果が、満面の笑顔と「だいしゅき」だったのかもしれません。

 

日々疲れ果てていたジェーコさんにとって、最愛の息子からの「だいしゅき」は自分を元気にしてくれる“魔法の言葉”だったのでしょう。この言葉と笑顔がジェーコさんを大変な日々から救い出してくれました。
 

ジェーコさんは、「忙しくて笑いかけることが少なくなっていたので、笑顔になった私を見て安心しているようでした」とそのときのことを振り返ります。

 

コメント欄には、「いい子すぎて泣いた!」「ママは間違いなくその言葉がいちばん元気でるのよ…」「なーさんが自分で考えて出した優しい答え…泣ける」と共感や感動の声が多く寄せられました。

 

ジェーコさんは、日々の育児のなかで素敵なものを見つけると、息子さんと共有するよう心がけているそうです。散歩中に道端で見つけたもの、きれいな空の色、いつもと違ったものを見つけると、その感動を教えてあげるのだとか。

 

きっとそのような心がけがあったからこそ、息子さんはママの些細な変化に気付くことができ、そして何をすると喜ばせられるのかを考えられる、優しい心を育んだのではないでしょうか。

 

子どもが学んだ優しさと素敵な成長を、この夏の忙しい日々が教えてくれたのかもしれませんね。

 

取材・文/可児純奈