「ジム通いはもともと長続きしなかった」と語るのは、シリコンバレーのGoogle本社と契約し、社員の福利厚生としてフィットネスレッスンをしているSayaさん。トレーナーになってわずか1年でGoogle本社と契約し、現在も活躍しています。ただ、以前は産後うつや離婚など、今に至るまで数々の試練も経験したそう。38歳で新しい世界に飛び込んだSayaさんにお話を聞きました。
第2子出産によって産後うつに
── 現在Google本社のフィットネストレーナーとして活躍されているSayaさん。昔から熱心にジムに通われていたんでしょうか?
Sayaさん:
いえいえ。過去に何度かジムに通ったことはありますが、長続きしませんでした。
── そこから、どういった経緯で再度ジムに通うことになったのでしょうか?
Sayaさん:
結婚して、子どもを産んで母親になって。いっけん順調に進んでいるかのようですが、31歳で第2子を出産したときに、産後うつになってしまったんです。
1人目のときはどうにか乗りきりましたが、2人目になると、育児の大変さは倍増するし、体はなかなか休まらなくて。ストレスから抜け毛も酷いし、次第に無気力になって、夜も眠れず朝も起きられなくなりました。
自分はなんてダメな母親なんだ…って責めながら、数年間過ごしていたんですよ。
ただ、そこから転機があって。ある日、たまたまカリフォルニアの自宅の近くに新しいジムがオープンしたんです。何となく入会して、ジムで運動をしてみたら、心地良い疲労を感じました。夜も熟睡できて、朝の目覚めもすごく良い。通い続けるうちに、生活リズムが整ってきたなって思えてきたんです。
── 思った以上に心身ともに良かったような。
Sayaさん:
自分の身体の変化を実感できるし、自分にも少しずつ自信が持てるようになった感じがしましたね。
同時に、自分の人生も見直すきっかけにもなりました。もっと自分らしく生きたい。今までとは違った人生を歩みたいって。結果的に、当時の夫とは話し合いを重ねて別々の道を歩むことになりました。
── 新しい道を選ばれて。フィットネストレーナーになったのもその頃ですか?
Sayaさん:
ちょうどその頃ピラティスのインストラクターの養成講座を募集していたので、受講しました。38歳のときですね。