子どもを産んで時間への意識が変わった

── 現在、静岡と東京を行き来する日々を送っていらっしゃいます。仕事と育児のバランスは、どのような感じなのでしょう?

 

竹内さん:
いまは週に2~3日程度、仕事のために上京し、その間は子どもを保育園に預けています。

 

仕事のない日は、1日じゅう子どもと一緒に過ごすことも多いのですが、息子がお昼寝をしている間に、仕事の準備や自分のことをしたりします。

 

夫には、「子どもが寝ている間くらいゆっくり休めばいいのに…」と言われるのですが、“その気遣いは嬉しいけれど、そういうことじゃないの!”みたいな(笑)。

 

子どものお昼寝タイムは、自分のためだけに使える貴重な時間。

 

進行台本を読み込んだり、調べ物をしたり、トーク番組のためのネタを書き溜めたり、ギュギュっといろんなことを詰め込んでいます。

 

── 時間の過ごし方が、より濃密になっているのですね。

 

竹内さん:
以前と大きく違うのは、“限られた時間で結果を残すにはどうするか”を意識するようになったことですね。

 

これまでは仕事以外でも、現場に足を運んで情報収集したり、会食などにも参加して、共演者の方々と交流を深めるなど、自分の時間のほぼすべてを仕事に費やしてきました。

 

でも、いまはそれができないので、本番でどれだけよい結果を残せるかが勝負。そのためにも、しっかり準備をして、次につなげられるように頑張っています。

 

ただ、やっぱり葛藤もあります。仕事を終えて保育園に迎えに行くとき、子どもには「寂しい思いをさせてごめんね」と、申し訳ない気持ちになることも…。

 

でもその分、一緒にいるときにスキンシップをできるだけ増やすなど、濃密な時間を過ごせるように意識していますね。

 

PROFILE 竹内由恵さん

1986年生まれ。東京都出身。2008年にテレビ朝日に入社。「ミュージックステーション」「やべっちF.C.」などで、MCやキャスターを担当し、2019年12月に退社。2020年よりアミューズに所属し、仕事を再開。現在はタレント、フリーアナウンサーとして活動。

取材・文/西尾英子 撮影/坂脇卓也 ヘアメイク/サユリ(nude. ) スタイリング/森外玖美子 画像提供/アミューズ