本心を曲げてでも答えを出した

自然体でありたいと語るベッキーさん

── 以前、ベッキーさんにテレビ取材が入ったとき。たまたまベッキーさんと妹さんが喧嘩しているところにカメラが回っていて、その様子がテレビでも放送されたと聞いています。しかし、テレビを見た方たちから「人間らしくていい」といった、意外な反応もあったとか。

 

ベッキーさん:
2017年あたりでしょうか。多分、そのあたりを機に自分も変わっていったと思います。

 

それまでは、怒りとか愚痴とか、ネガティブな部分はすべて排除して、ポジティブな面だけ見せてたと思うんですよ。でも、その放送の反響で意外だったのが、「面白かった」とか「もっと好きになった」「人間味があっていい」といったようなことを言われたんです。

 

自分でもそうだよね、いつもニコニコ、キラキラしてるわけないもんねって納得して。じゃあ、私もステージが変わってるから、いろんなところを見せていこうって思いました。

 

── それまでは、「ちゃんとしないといけない」ような意識があったのでしょうか?

 

ベッキーさん:
小さい頃から人に怒られないようにしなきゃいけない。人に迷惑をかけちゃいけないと思って生きてきました。多分、優等生ぶろうとしていたのかな。

 

今でも、もちろん人に迷惑を掛けたくないですよ。でも、やっぱり自分が譲れないものもあるし、もっとナチュラルでもいいのかなって思うようになったのかもしれません。

 

── ベッキーさんのYouTubeで、「コンプレックスはなんですか」という質問に対して、「答えたくありません」というくだりがありましたね。

 

ベッキーさん:
以前は、何か質問されたら、とりあえず一個でも捻り出さなきゃって思ってました。自分の本心を曲げてでも、必死に捻り出してたわけです。でも、今は本心すべてを言いたくないし、その部分は変わってきたと思います。

 

── 今までを振り返って、仕事もプライベートも、ベッキーさんが思っているような方向に来ていますか?

 

ベッキーさん:
お仕事は、20代で思ってる方向にいきましたね。バラエティとか、やりたいこともたくさんさせてもらったし。今は、プライベートで願っていた子どもを授かるという体験ができているので、願いは叶ってるなって思います。

 

でも、もっと叶えたい夢はあります。まだまだやりたいこともあります。子育ても少しずつフェーズが変わってきて、お仕事の時間も増やしたいなって思います。

 

PROFILE ベッキーさん

84年生まれ。神奈川県出身。タレント。98年「おはスタ」でデビュー。以降、テレビ・映画・ラジオ・雑誌・CMなど幅広く活躍。
取材・文/松永怜 撮影/坂脇卓也