夫は私にも娘にも「集合!」をかけます
── 5歳の娘さんがいらっしゃいますが、子どもが生まれて夫婦関係に変化はありましたか。
村上さん:
子どもにこういうときどうするかの対応を見ると、夫のことを改めて知れる機会も多いです。私は見栄っ張りなところもあって、保育園の方に時間にルーズと思われたら嫌だなと思うと、娘の登園時間にも遅れたくなくて。
遅れるくらいなら朝ご飯を中断してもいいと思ってしまうのですが、夫は人にどう思われるかは気にしていなくて、今日を健康に過ごすために朝ご飯を残さず食べることを重視していて。
「まだ食べ終わってない」「また遅れちゃう」となったとき、夫は問題を持ち越したくないタイプなので、「それなら朝起きるのを30分早くしない?」とすぐに提案してくれます。実際、早く起きてみると朝ご飯を食べ終わる余裕もできて、今朝も娘は大好きなルパンを観てから登園しました。
── 問題はその場で解決。したくてもなかなか実行には移せません。
村上さん:
やっぱりアスリートだからか、検証して実行するまでが早いんです。よくないなと思ってから問題を検証して実行するまでがスピーディ。私は「今日は考えたくないや!」とか、「こんなの話してもどうせ解決しないかな」って思っちゃうんですけど、そこをこじ開けてくるタイプで。
ちょっと雰囲気が悪くなると「集合!今どうしてこうなったか考えようか」って。「どうしてとかじゃないけど…」と思いながらも考えてみると、実は言い方が嫌だったとか、当初の問題がたいして大きくなかったことにも気づけて、それを伝えると意外と「えー!そうだったの」となることも。
── 家の中で「集合!」がかかるとは(笑)。
村上さん:
集合、結構かかります。娘にもかけるのですが、何かあったらいったん、していることを全部中断させて、「集合!今なんでこうなっちゃったか考えよう」「これは良くないよ」って。
子どもが生まれてから改めて夫のことを「いいやつだなぁ」なんて、しみじみ思えることも増えたように思います。
PROFILE 村上萌さん
(株)ガルテン代表取締役、「季節の楽しみと小さな工夫」をコンセプトに掲げるコミュニティメディア、NEXTWEEKEND代表。ウェブサイトの運営をはじめ、連動した雑誌の刊行や週末イベント、ECストアの運営、その他空間や商品などのプロデュースを手がける。
取材・文/内橋明日香 写真提供/村上萌