衆議院議員を5年間務め、現在はコメンテーターなどとして活躍する金子恵美さん。1児の母であり、同じく元議員の宮崎謙介さんとおしどり夫婦としても知られています。夫の不倫疑惑スキャンダルから逆に「好きになった」という金子さん。自身も落選し、政治家を引退することになりましたが、そこにはどんな思いがあったのでしょうか(全5回中の4回)。
段ボールに隠れて病院を抜け出した
── 宮崎さんはスキャンダルの直後、議員辞職をされていますね。
金子さん:
普段から彼も私も、「いちばん嫌いなのは『クリーンです』と言いながら裏でお金をやりとりしているような人。いちばん許せない」と言っていました。
このときのスキャンダルは、育休を取る「イクメン」というイメージでありながら不倫疑惑…というもので、裏切る形になったので、潔く辞職しよう、と決めた感じですね。
ただ、本人は辞職するときめていたのですが、党幹部は離党を促してきました。
それでも本人が辞職を伝えたので正直党幹部は困惑していたようです(苦笑)。
しかし、これで辞めないと表向きは議員辞職もしないただの悪い男になってしまうからと、とにかく辞職を申しでました。それで謝罪会見を開く直前に土下座して「辞めさせてください」って言って、ようやく認められました。
── 宮崎さんの謝罪会見はご覧になったんですか。
金子さん:
私は「議員である宮崎謙介」の最後をどうしても見届けたかったというのがあって、病院からこっそり議員宿舎に向かいました。
病院の前にはカメラマンさんがいて、普通には出られない感じだったので、車の後ろに段ボールを積んで、その中に隠れて抜け出したんです(笑)。
それで議員宿舎で彼を待っていたら、来た瞬間に泣き崩れたんですよ。彼が政治家になる前から応援してくれて、秘書にもなってくれた20代の男子も一緒になって、嗚咽をあげて泣いて。それを見た瞬間に、「私はこの人をもう一度、政治家にさせなきゃいけない」って強く思いました。
そのあと、記者会見に行く、議員バッジをつけている姿の最後の彼を送り出して、テレビで謝罪会見を見ていました。一般的に言ったら裏切られてるはずなのに、私はむしろ「よくやった」と思って、そこでまた好きになったんです。