育児を優先させるため、2014年に福岡県に移住した元モーニング娘。の中澤裕子さん。東京では「いつもコソコソ生活していた」という中澤さんですが、福岡移住を機に変装するのをやめ、ご近所ともオープンにつき合うことにしたそう。地域の人と交流するなかで、中澤さんは、過去の自分のいわゆる“芸能人としての振る舞い”について「勘違いしていた」と気づいたと語ります(全5回中の2回)。
移住も「すっげえ、私の人生」と悩みなく
── 2014年に福岡に転居すると決めた当初、周囲の反応はいかがでしたか?
中澤さん:夫と相談して、福岡に引っ越すと決めて、事務所の会長や社長、マネージャーに報告したんですが、みんな背中を押してくれました。福岡の挨拶回りにすぐ行ってくれたり、サポートしてくれたり。ただ、だからといって、すぐにお仕事ができると思ってなかったし、当然知り合いは誰もいませんでした。
でも、まったく不安はなかったんです。
私40歳になっていたと思うんですけど、「いや~、私の人生面白い!」と思って(笑)。もうちょっと悩むとかあってもいいと思うんですけど…。
── へえー!
中澤さん:「40歳の私でも、誰も知り合いがいないような環境に行っちゃうの!?」って。言葉は悪いですが「すっげえ、私の人生」って思いました(笑)。
引越し前日はさすがに不安になって、「本当に東京を出るんだ…」と思いましたけど。
でも、福岡に到着すると、誰も私のことを知らなくて。私も誰のことも知らないという、そういう環境がすごく新鮮で自由な感じがして、とってもワクワクしました。私には家族がいる。大丈夫!とスタートしました。
── メンタルが強いんですね。以前からそうだったんですか?
中澤さん:いやあ、昔からすごく悩むし、基本ネガティブなんですけど。なぜか東京から福岡に移ったときと、ASAYANのオーディションを受けたときだけは、迷いなく決められたんですね。唯一、この二つだけです。
── 運命的ですね。
中澤さん:でも、チャンスじゃないですか。ASAYANのオーディションに出会ったことも、私にとってはすごく劇的に人生を変えた出来事だったし、自分でチャンスを掴んだと思ってるんです。
だから「何を迷うことがあるの?」って。東京から福岡にするときも同じで、「こんな人生、なかなかないよな」と思っていました。