イメージが崩れてしまう?
── 番組に出演されたことで、「愛」に対する気づきもあったとか。
當間ローズさん:
ひと言で「愛」といっても、恋愛に対する「愛」だけじゃなく、家族だったり、友情だったり、それら全部を含めた「愛」ですね。
『バチェロレッテ・ジャパン』は、メンバーといろいろな場所を数か月共にしたので、独特の空気があったと思うんです。携帯もないしテレビも見られない。ある意味、原始的な時代に戻ったというか。
そういった状況のなかでは、一緒にいる人たちと話すしかない。毎日会話をしていくうちに、次第に出演している男性の方たち全員と家族のような感覚になっていくんですよ。不思議ですよね。
『バチェロレッテ・ジャパン』で過ごした時間は、辛くて、過酷な旅のようでもありました。でも反面、愛を探すだけではなく、友情を感じられたし、心の拠りどころにもなったと思います。僕らはお互いに戦友と呼び合っていますが、いい時間を過ごせたと思っています。
── 番組に出たことで、自分自身で変わったなと思ったことは、ほかにもありますか?
當間ローズさん:
「ありのままの自分でいいんだ」と、思えるようになりました。
僕は、今年で芸能活動11年目になります。『バチェロレッテ・ジャパン』に出るまでは、イメージに合わせてうわべだけ取り繕ってしまうことがあったんです。だからなのか、正直、『バチェロレッテ・ジャパン』に参加して、これまで築き上げてきたものが崩れてしまうんではないか。そんな不安もありました。でも実際は、全然そんなことなくて。
むしろ、ありのままの「當間ローズ」のほうが人間らしくていい。カッコイイところもそうじゃないところも、素直に見せていい。そんなふうに多くの人に言ってもらえたような気がしたんです。
それが『バチェロレッテ・ジャパン』に出演したことで得られた、いちばんの宝物です。たぶん、あの旅に参加した人たちが、みんなそれぞれ感じてるんじゃないかな。
「愛している」以上の言葉を見つけたい
── 『バチェロレッテ・ジャパン』に出演後、現在のローズさんの恋愛観や結婚観について教えてください。
當間ローズさん:
僕は、恋愛と結婚はイコールだと思ってなくて。結婚は恋愛の延長線上にあるのかなと思っています。
僕は、人生のなかで「愛している」という言葉以上のものを探しているんです。それが自分の人生のテーマというか。
── 「愛している以上の言葉」とは?
當間ローズさん:
「結婚してください」という言葉です。相手の人生そのもの、命そのものを預けるような覚悟でしょうか。
── 人生をかけて。
當間ローズさん:
この間、お父さんがお母さんにこう言ってたんです。
「もし、あなたが100年生きるとしたら、僕は99年364日生きたい。あなたと死ぬまで一緒にいたいけど、あなたより後に逝くのは耐えられない」って。僕は、その話を聞いて泣いてしまいました。
「愛してる」とは、言葉だけじゃなく、行動なんですよ。お父さんがいかにお母さんを愛しているか。日々の行動で、その言葉の重みにつながってくるんじゃないかなと思います。
僕は、まだそこの言葉までには到達できないんですが、いつか素敵なパートナーが見つかったら…。
PROFILE 當間ローズさん
ブラジル生まれ静岡県出身。ポルトガル語、スペイン語、英語、日本の4か国語が堪能。陶芸や生花に精通しており、Instagram「toumarose_official」では、「薔薇色の人生プロジェクト」と題して「ロスフラワー」の活動についても発信。8月20日には浜名湖音楽フェスでロスフラワーを販売予定。
取材・文/間野由利子 撮影/井野敦晴 取材協力/TRATTORIA庭