自己肯定感を高めるために考えた4つのステップ

辻田さんが大事にするのが、子どもの自己肯定感を高めること。子どもたちと接する際に4つのステップが必要だと辻田さんは考えました。

 

「1つはまず子どもを認めること。先生は専門性を持って教えるわけでなく、傾聴してコミュニケーションをとって寄り添います。

 

2つ目は子どものスキルを通じて、長所に気づかせること。動画編集が好きな子どもがいたら、『動画にこだわれるのは自分の強みだよ』と伝えることで、子どものスキルに気づかせます」

 

そうして、子どもを認めて長所に気づかせていくなかで、3つ目としてどんなに小さくてもいいから、成功体験を積んでもらうことを意識しているそう。

 

「お絵かき好きな子どもには絵を描くだけでなく、オリジナルキャラクターをLINEスタンプで作ってみようと提案して実現しました。形になると、その子のなかに残るものがある。

オンライン授業の生徒が作ったLINEスタンプの一例

そして、最後はどんな子どもでも“誰かの役に立てる”を伝えることです。

 

オンライン授業のなかで子どもが調べたことが先生も知らないことだったら、『教えてくれてありがとう』と感謝します。人に認められる喜びを実感してもらいたい」

 

この4つのステップに集約したのは、辻田さん自身の経験からきています。

 

辻田さんは幼少期から通う美容師から、「辻田くんはこういうことができるんだね」「強みはここだね」「こんな本を読むといいよ」と、つど語りかけられたといいます。

夢中教室の代表を務めながらオンライン授業の先生も行う辻田さん

「美容師さんのおかげで、自分はいろんなことにチャレンジしていいんだと認められている気がしたり、大人の世界は面白そうだと思える原体験がある。

 

そういった経験を分解していったら、4つのステップに行き着いたわけです。夢中教室でも、そんな大人との出会いで人生を大きく変えられると伝えたいです」

 

オンライン教室は1対1の授業だけでなく、少人数性のゼミも開催しています。

 

たとえば、この5〜6月はマインクラフトを通じて現実世界を探求するコースがあったり、クラウドファンディングを経験して社会貢献するコースも検討されています。

戦国時代はなぜあんなに戦ったのか?をテーマに行った少人数ゼミで、画像はゲーム形式で戦国武将の意思決定を学んでいるもの