47都道府県に広げていくものづくりの輪

── 現在、このものづくりの輪を47都道府県に広げていくプロジェクトを開始されたと伺いましたが、具体的にはどのようなプロジェクトでしょうか。

 

松本さん:

起業から6年かけて、私が目指してきた「多様な人たちとともにつくる、関わる人が幸せになる、優しく小さなものづくりの輪」が回ってきていると感じています。関わる方の働きがいや生きがいを着実に育む経済圏をローカルエリアに根づかせていくため、「jiwajiwaな、ものづくりの輪プロジェクト」を始めました。

 

それぞれの地域資源を使った「jiwajiwa」の商品開発と生産、また、既存の環境では取りこぼされていた方々の才能の発揮と仕事の創出を目標にしています。

 

フランチャイズ形式を採用して、「jiwajiwa」が蓄積してきた商品開発から製造・販路開拓・広報、ファンイベントの開催などのノウハウを提供できればと考えています。

 

── 各地方の資源を使って商品を開発していくのでしょうか。

 

松本さん:

そうですね。入浴料に限らず、いろんな形があるのではないかと思っています。関わり方やどんな商品をつくるかはこれから伺う地方の方と一緒に現場で探っていきます。

 

── 最後に、この事業にかける思いを教えてください。

 

松本さん:

自分たちの周りに、仕事も働きがいも生きがいも経済成長もしっかりある状況を目指して活動しているので、今後もしっかりと続けていきたいです。

 

そして使用してくださる方々にとっても魅力ある商品を届け、好循環のものづくりの輪がじわじわと広がっていくような、そんな形で成長していきたいと考えています。

 

大きな仕組みでは関われない人たちと一緒にモノづくりをし、関わる方の生きがいややりがいなどの気持ちがまわって、モノがまわって、お金がまわっていく、という順番をきちんと根付かせ、幸せに関わってくれる人が確実にいる好循環のものづくりの輪を広げていきたいですね。

 

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「自分だけではできないことを、みんなで少しずつ手を取りながらできるようになっていく」そんな輪を全国の各地方に広げたいです。「私にはできないことが多い。でも自分ひとりではできないことが、人を通じてできるようになっていくことがとても楽しい」という松本さんの言葉に、「jiwajiwa」のものづくりの原点を感じました。

取材・文/渡部直子 写真提供/チアフル株式会社