少子化解消が目的なら難しいのでは…

今回の出産一時金42万円→50万円の引き上げは、少子化解消につながるのでしょうか。

 

いま、世界的な価格上昇に日本経済がついていけないことや、円安、ウクライナ情勢など複数の原因で、身の回りのあらゆるものが値上げラッシュとなっています。

 

その中での8万円の上乗せは、単なる物価上昇に合わせた改訂にとどまり、

 

「もう1人子供が欲しいけど、不自由なく育てるにはお金がかかりすぎる」

 

と思いとどまっている人たちにとって

 

「それならもう1人!」

 

と希望を抱くのはかなり難しいと思われます。

今回のアンケートでも、

 

「家のローンを払って子供1人を大学に行かせるだけでも老後資金はほとんど残らない。少子化だからもう1人…というなら、正直、月に8万くらいあってやっと安心できるくらいです」(Oさん・小学1年生のパパ)

 

という声もありました。

 

もし今回の引き上げが少子化解消目的であれば、もっと現実的に2人・3人と払っていける教育費の見直し、所得制限をかけてやりくりするのではなく全体の子育て予算を底上げする…といった考え方が必要なのではないでしょうか。

文/高谷みえこ
参考/厚生労働省「出産育児一時金について」 https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/000700493.pdf