29歳で結婚し、アメリカでの生活が始まった西田ひかるさん。結婚するまで常に走り続けたという西田さんですが、結婚、出産を経て、新たな世界に戸惑いも感じたとか。「意志が強すぎると、思うようにいかない」と自身のお仕事について語る西田さん。その真意は何だったのしょうか。
アメリカで仕事をセーブしたものの
── デビューから今年で34年目になる西田さん。結婚前と、結婚後で仕事や生活は変わりましたか?
西田さん:
結婚するまでは、常に仕事をしているモードでしたね。いつも何かにチャレンジしていて、「この踊りを踊れるようになる」「このセリフを言えるようになる」ってひたすら走ってきて。
忙しくて、それこそコンビニにもあまり行かなかったですし、生活感があるようでないような…。
多分、意味なくプラッと街を歩くようなことはなかったと思います。ロケに行くと楽しかったですね。
── ご結婚後はいかがですか?
西田さん:
結婚して、しばらくアメリカに住んでいて。3年も仕事を離れた生活ができました。
── 多忙だった日々から一転してしまったような?
西田さん:
日本ではあんなに忙しくしていたのに、アメリカに来たらガラッと変わって。
そうなると、「今日は何をしたらいいんだろう?」「私ってどんな人なんだろう?」って戸惑いもありましたね。
忙しくて料理ができなかったときは、台所に立ちたくて料理本も出すほどだったはずなのに、いざ時間ができると本当に自分は料理が好きなのか?って、自問自答しちゃったり。
それに、スーパーに行っても「あれ?、誰にも見られてない、変な感じ」という不思議な感覚もありましたね。
私のアイデンティティがなんなのか分からなくなった時期があったような。
── 仕事も生活も一気に変わって。
西田さん:
「西田ひかる」以前にひとりの女性として、自分はどこを見ているんだろうって、どうありたいんだろうって見つめ直したり。
── 今はいかがですか?
西田さん:
今は、自分探しは終わったような…。
仕事をしているときの自分、妻である自分、そして母としての自分、どれもここにきて確立した感じはあるので、これからの人生をどうやって楽しもうかなというのが強いですね。
どんな50代になりたいか、そのイメージは漠然としています。