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妊娠・出産で辞めたスタッフはゼロ!「子連れ出勤」を可能にしたソウ・エクスペリエンス

仕事

2020.10.15

 共働き時代に合った私らしい生き方・働き方を模索するCHANTO総研。 

 

エステやヨガ、陶芸、パラグライダーなど全国から厳選した200種類以上の体験を、「ギフト」として贈るサービスを展開しているソウ・エクスペリエンス。これまで累計66万人以上の人に体験ギフトを届けてきました。社内には、そんなギフトを生み出すスタッフ自身も様々な経験や体験ができる環境がつくられています。

 

それを実現するのが、「子連れ出勤」(現在は新型コロナウイルス感染拡大防止のため休止中)と「エクスペリエンス軍資金制度」。子どもと一緒に仕事をすることを自然と受け入れるほか、月に1度、スタッフの体験活動に対して、会社が費用を半額負担するという体験型を重視した取り組みがされています。事業開発チーム兼広報として商品開発を推進する関口さんにお話を伺いました。

 

8年続く取り組み。子育てと仕事の両立を見守る「子連れ出勤」

制度名称:「子連れ出勤」

導入開始日: 2012年頃から実施(現在は新型コロナウイルス感染拡大防止のため休止中)

対象者:子育て中のスタッフ

利用している人数: 19人(20202月時点)

 

制度名称:「エクスペリエンス軍資金制度」

導入開始日: 20178

対象者:社員

今までに利用した人数: 全社員

 

教えてくれたのは…

ソウ・エクスペリエンス株式会社 事業開発チーム兼広報 関口昌弘さん

1981年生まれ。出版社を経て2012年にソウ・エクスペリエンス入社。現在、体験ギフトの商品開発と広報を担当している。

 

 

——ギフトで多彩な体験を多くの人に届けているソウ・エクスペリエンスでは、もともと代表が子連れ出勤をされていたと聞きました。その後、女性スタッフの出産と休職をきっかけに「子連れ出勤」を始めたそうですね。それからパパママ関係なく、必要に応じて子連れ出勤を受け入れていたそうですが、実現するために何か工夫したことはありますか?

  

関口さん(ソウ・エクスペリエンス):

子連れ出勤を始める前にも、リモート出勤や時短出勤、副業など、一緒に働きたいスタッフに在籍しつづけてもらうために、様々な働き方ができるように環境を最適化してきました。たとえば子連れ出勤では、子どもだけでいるスペースは家庭同等の安全対策をする、などです。

 

しかし、特に創業当初は総勢10人程度と組織が小さかったこともあり、比較的導入しやすかったのかもしれません。ちなみに、「子連れ出勤」が始まるきっかけになった女性スタッフは、一度管理部門のマネージャーになり、自身の事業も広げることを目的に、今は業務委託という形で関わっています。

 

子どものめんどうは自分でみる、がルール。※本文中の女性スタッフとは関係ありません。

 

——子どもが職場にいることでめんどうをみる親のパフォーマンスは下がることもあるけれど、それ以上に「組織にフィットしたスタッフが仕事を続けてくれる」ことに会社としてのベネフィットを感じるという考え方が印象的です。やはり、小さな子どもをもつ親の働き方を支えることは、長い目でみれば経営的にもメリットが大きいとお考えでしょうか。

 

 

関口さん(ソウ・エクスペリエンス):

そうですね。会社のカルチャーに合ったスタッフが長く働いてくれる効果は大きいです。それに、子連れ出勤の制度を始めた後に「子連れOK」を条件に掲げて採用活動をしたところ、優秀な人が何人もエントリーしてくれたんです。大きなコストをかけずに優秀な人材が確保できました。

 

 

関口さん(ソウ・エクスペリエンス):

20202月の時点で常に子連れ出勤を続けていたパートタイムスタッフの4名からは、「保育園に預けられないから、とても助かる」という声がありました。今は子連れ出勤をしていない社員からも「オフィスの雰囲気がいい」、「将来のための訓練になる」とポジティブな声があがっています。

 

いっぽうで「会社に貢献できているか、心配になる」(子連れ出勤者)、「深刻な電話の時は気になる」(非子連れ出勤者)といった声があるのも事実です。

 

子連れ出勤者はほとんどが内勤のスタッフなど、外出が多いスタッフが難しいといった課題もあります。また、これまでの試行錯誤から「子どもは3歳まで」「一度にオフィスに集まる子どもの人数は3人程度になるようシフトをコントロール」などの工夫をしてきました。

  

——工夫を重ねながら、8年続けてこられた「子連れ出勤」なのですね。妊娠・出産を理由に退職された方が0、という数字からもその効果が感じられます。

 

関口さん(ソウ・エクスペリエンス):

頼りになる仲間が辞めずにいてくれて、本当にありがたいです。

 

多様なチャレンジが商品開発にも活かされる「エクスペリエンス軍資金制度」

 ——「エクスペリエンス軍資金制度」についても教えてください。どのような制度なのでしょうか。

 

関口さん(ソウ・エクスペリエンス):

スタッフが何らかの「体験」をした時に費用の半額を会社が負担するものです。1か月に1回、1万円を上限にしています。ソウ・エクスペリエンスが事業で展開するのは「贈られてうれしい体験」ですが、それを作り、販売しているスタッフ自身が豊かな体験をすることが大切です。

 

 

——こうした制度をきっかけに、新しい体験をする機会も増えそうですね。ほかにも感じられる効果はありますか?

 

関口さん(ソウ・エクスペリエンス):

はい。それまでは一歩踏み出せなかったチャレンジができたことで視野が広がり、当社が手掛ける「体験」への考え方が深まっていると思います。様々なスタッフの経験がきっかけで、商品開発等にも活かされています。

 

たとえば、エンジニアチームのマネージャーが、英語力の必要性を感じて英語の強化プログラムを受ける際に利用しました。本人の努力が功を奏して、イギリス人のエンジニアを採用することにつながりました。また、11月に発売予定の花のギフトは、スタッフがいろいろな生花店の花束などを実際に購入してみることで、提携するお店のセレクトにつながりました。

 

このように目に見える形で活かされています。これからもスタッフが積極的に自分の体験の世界を広げられるよう、使いやすい制度に整えていきたいですね。

 

 

ソウ・エクスペリエンスでは、子連れ出勤は可能ですが託児やベビーシッターの手配などはしていません。親がわが子のめんどうをみる、がルールとなっています。

 

一見難しい環境にも感じますが、子連れ出勤者がいなくならないのは、導入前、産後も仕事を続けたいと悩む女性スタッフに「連れてきてみる?」と声をかけたような空気感があるからではないでしょうか。

 

エクスペリエンス軍資金もあわせて、一人ひとりの体験を大切にしながら生まれたギフトは、これからも多くの人にとってかけがえのない思い出になっていくはずです。

 

  

【会社概要】 

社名:ソウ・エクスペリエンス株式会社

従業員数:90名

設立年月日:2005年5月25日

業種:カタログギフト企画・販売

事業内容:体験ギフトの企画・販売

 

取材・文/高梨真紀

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