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保育園の「落選狙い」が急増!? 国は入園選考の見直しも検討

仕事

2018.11.06

20181106_playing_lots_01競争率の高い保育園に申し込み、あえて落選を狙うお母さんたちが増えているようです。待機児童が深刻な問題として取り上げられる中、わざわざ倍率を上げてしまう行為に何の意味があるのでしょうか。

 

育休延長のための落選狙い?


国の制度では、子どもが1歳になるまでの育児休業が認められています。しかし子どもの預け先がないなど特別な理由がある場合、最長2年までの延長も可能。育休中は雇用保険によって給与の50~67%が支払われるため、延長を望む人も少なくありません。

 

そこでお母さんたちの中には人気の高い保育園にあえて申し込み、延長に必要な「落選通知」を手に入れようとする人も。万が一こうした“落選狙い”の人が入園選考を通過してしまうと、本当に保育園を必要としているお母さんたちにも影響が及びます。

 

以前から地方自治体は落選狙いの申し込みに対し、「余計な混乱を招いている」と頭を悩ませていました。

 

保育園入園選考の見直しで落選狙いに歯止めがかかる?


厚生労働省は10月22日に行われた「地方分権改革有識者会議」専門部会で、保育園入園選考の見直しを提示。落選狙いを明確にするため、申し込み用紙に「保育を希望するが、申し込んだ園に落選した場合は育休延長も可」という項目の追加を自治体に促しました。国は新たな項目を追加することで入園の“本気度”を把握し、優先順位の調整を図る考えです。

 

しかし世間からは、「回りくどいやり方だと思う。普通に『落選通知のみ希望』という項目にすればいい」「全然落選狙いじゃない人がこの対策の目的を知らず、正直にチェックを入れたらかわいそう…」「根本にある問題の解決ではないよね。ある意味、不正をフォローするような対策」「そもそも落選狙いの申し込みなんておかしいことのはずなのに、そういう人たちの思惑通りになってる」と否定的な意見が多く上がっていました。

 

現状どうしても育休の延長が必要な場合、保育園の落選通知を受け取るのが手っ取り早いといった事実もあるようす。中には、「そもそも育休が原則1年しかなく、簡単に延長できない制度に問題があるのでは?」「はじめから2年にしておけば起こらなかった問題。普通に考えて出産してすぐに『保育園を探さなければ!』と考える人はいないでしょ」などの声も見られます。

 

本当に困っているお母さんの数を把握できない?


以前「保育園落ちたの私だ」というワードがSNSで広がり、待機児童が大きな問題になりました。これをキッカケに国会前では大規模なデモも行われ、今まで無関心だった人たちも目を向けるようになったのではないでしょうか。

 

ちなみに2017年の10月時点で保育園に入れない待機児童は、全国におよそ5万5000人。共働き世帯の増加に伴い、国が対策を提示しない限り今後さらに増えていくとも言われています。問題に直面しているお母さんからは、「育休もあと1カ月で終わるタイミングで、まだ保育園が決まらない。いよいよ仕事を辞めるしかないかも…」「早期復職を望んでいたのに、保育園が見つからずに育休延長。会社にはイヤミを言われるし辛いことしかない…」と悲痛な叫びが溢れかえっている事態。

 

しかしもともと落選狙いで保育園に申し込むケースも考えると、待機児童数の中で本当に困っている人の数は分かりません。そのため国が発表した数字を鵜呑みにしてしまうのも考えもの。国が正確な保育ニーズを把握するには、複雑に絡みあった問題を1つずつ解決していくしかないのかもしれません。

 

文/河井奈津

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