2018.09.06
損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険株式会社が、働いている20代~50代の女性1100名を対象に「乳がんと就労に関するアンケート」を実施。乳がんに罹患して仕事を続けることへの不安要素は、年代で違うことが判明しました。
乳がんを罹患したら今の仕事を続けたい?
まず「乳がんを罹患したら、今の仕事を続けたいですか?」と聞いたところ、51%が「続けたい」、28%が「続けたくない」と回答しました。
「続けたくない」と答えた人に、その理由を質問。1位が「通院等での休みなどが取りづらいため」で32.1%、2位「仕事量が多いため」が29.5%、3位「労働時間が長いため」が25.6%で上位になっています。
この結果について、がん罹患と就労について研究・活動を続けているキャンサーソリューションズの桜井なおみさんは「病気になっても仕事を辞める必要はありません。がん相談支援センターや上司・人事労務担当者、患者会に相談してみる、国や会社の制度を活用するなど、一人で即断即決はせず、どうすれば仕事を続けられるかを考えましょう」とコメントしていました。
仕事を続ける場合の不安要素は年代で違う!
続いて「乳がんに罹患して仕事を続ける場合に不安なこと」を調査。仕事面での不安なことに関しては、年代でポイントが違うことがわかりました。20代では「労働」に関することが目立ち、30代・40代・50代では「休暇など会社の制度」や「人間関係や家庭との両立」など他者との関わりが上位にランクインしています。
また生活面に関して不安なことを年代別にみたところ、20代、30代、50代は「子育てや介護」などが目立ち、40代は「金銭面」の不安が目立つ結果となりました。
桜井さんはこの結果について、「20代~50代は、社会の中でも家庭の中でも、中心的な役割を果たさなければならない時期です。そこに病気が重なってくる可能性も十分にあるので、事前に自分のライフプランの中に病気になることも含めて考え、備えておくことが大切です。困ったときに誰にサポートを頼むのか、どのような病院があるのか、どのくらいのお金が必要なのか、という情報を集めておくなどできることから行動しましょう」とコメントしています。
■アンケート概要
調査期間:2018年7月20日~7月26日
調査方法:インターネット(PC、携帯電話モバイルサイト)
調査対象者:20代~50代の有職女性
有効回答数:1091名
取材・文/原田美咲