初詣の参拝方法は?お寺と神社どっちに行く?

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お正月には必ず初詣に行くという人は多いと思いますが、正しい方法で参拝できていますか?今回は、初詣にまつわる豆知識を◯×クイズ形式でご紹介します。教えてくださったのは、和文化研究家の三浦康子先生です。楽しみながらクイズにチャレンジしてみてください!

 

Q:初詣は三が日以降はすべきではない?


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初詣とは、新年に初めて神社やお寺にお参りし、これまでの感謝と新年の無事や平安を祈る行事です。年が明けたらなるべく早く行った方がいいとされていますが、松の内は年神様がいらっしゃるので、松の内を目安に行きましょう。松の内とは、正月の門松や松飾りを飾っておく期間のことで、一般的には1月7日まで、地域によっては15日までです。

 

もともとは大晦日から元旦にかけて徹夜で神社やお寺にこもり祈り続ける「年籠り」という風習がありました。やがて、これが大晦日の夜にお参りする「除夜詣」と、元旦にお参りする「元旦詣」に分かれ、現在のような初詣の形になりました。

 

 

Q:初詣に行く神社やお寺は知名度や人気の高さで

選ぶのがいい?

 

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人気のある社寺の方がご利益があるのでは?と期待してしまいますよね。しかし、本来初詣は氏神様(うじがみさま・その土地の神様)や菩提寺(祖先のお墓がある寺)に新年の挨拶をするもの。有名な社寺にわざわざ出向く必要はないのです。

 

とはいえ、現在は有名な社寺に出かける人が増えています。せっかく行くなら願い事とご利益が一致するところへお参りできるといいですね。どこに行ったらいいのかわからないという場合は、名前をヒントにしてみるといいと思います。祀られている神様によってご利益が異なりますので、下記を参考にしてみてください。

 

[名前:祀られている神様/ご利益]

・神宮:天皇の祖先神/平和・国家安泰・家内安全など

・八幡:武士の神様「八幡神」/必勝祈願・安産祈願・厄除け・長寿など

・天神/天満:学問の神様「菅原道真」/合格祈願・学業成就など

・稲荷:農業・商業の神様「稲荷神」/商売繁盛・豊作祈願など

 

 

Q:初詣は複数の神社やお寺に行くと縁起が悪い?

 

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日本には八百万(やおろず)の神がいらっしゃるとはいえ、ご利益を求めていくつもの神社仏閣を参拝するのは浮気性な気がしますが…。初詣とは、新年に初めて神社やお寺にお参りすることであり、本来は氏神様や菩提寺に行くものですが、たくさんお参りしたいという人もいるでしょう。初詣に複数の神社やお寺にお参りしても差支えはありません。

 

せっかくなら、事前にご利益などを調べた上で出かけましょう。

 

 

Q:喪中の初詣、お寺はいいのに、神社はダメなの!?

 

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そもそも喪中なのに初詣に行ってもいいの?と驚かれる方もいるかもしれませんが、基本的にお寺であれば大丈夫。ただし神社に行くのは避けましょう。

 

仏教では大切な人を亡くした後だからこそ手を合わせることが大切とされているため、喪中であっても新年のお参りに制限はありません。一方、神社の場合は、死は穢れとされているため、五十日祭(仏教の四十九日にあたる)を終えて忌明けするまでは鳥居をくぐるのもNGとされています。ただ、神社によっては初詣OKというところもあるようなので、事前に確認しましょう。

 

 

Q:初詣にサングラスをかけていってもいいの?

 

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いくらオシャレなサングラスでも×です。神社は神様のいるところです。神様に対して失礼にあたらないよう、身なりを整えてお参りしましょう。ほかにもジーパンやサンダル、露出の多い服装などは避けましょう。帽子も参拝時にはとるのがマナーです。

 

 

Q:参拝するときはたくさん願い事をしてもいい?

 

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たくさん願い事をして叶えてもらいたいという気持ちはわかりますが…。基本的に、初詣は旧年中の感謝や報告をするのが先で、願い事はその後。神仏に願いを叶えてもらうのではなく、神仏の前で自分の決意を表し、ご加護をいただくというニュアンスです。あまり欲張らず、今年はこれ!というものを選んでお願いするようにしたほうがよいでしょう。

Q:お賽銭の金額が高ければ高いほど

神様は願いを叶えてくれる?

 

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お賽銭は金額が高ければ高いほど願いが叶うというものではありません。基本的には気持ちが一番大事なので、自分が供えたいという金額で全く問題ありません。

一般的に縁起がいい/悪いとされる金額がありますので、験を担ぎたい方は参考にしてみてください。

 

[縁起がいいお金・金額]

・5円…ご縁がある ・11円…いい縁がある ・15円…十分なご縁がある ・25円…二重にご縁がある ・45円…始終ご縁がある ・125円…十二分にご縁を

[縁起が悪いお金・金額]

・10円…「遠縁」と読めることから「縁が遠ざかる」とされ、避けた方がいいとされています。

 

 

Q:社寺に設置されている「手水舎(ちょうずや)」の水は

ご利益があるから飲むのが正解?

 

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たとえ喉が渇いたとしても手水舎の水は飲んではいけません。あくまで心身についた穢れを洗い流すための水ですから、ご利益はありません。逆に飲むことで穢れを体の中に取り入れることになってしまいます。

 

また、衛生的にも決して綺麗とはいいきれませんので、飲まないでください。

 

【神社の参拝方法】 ※神社によって異なる場合もあります

1.鳥居の前で一礼する。服装を整え、帽子を被っている場合はとりましょう

2.手水舎で心身を清める

①柄杓を右手に持って水をくむ

②左手→右手の順に清める

③左手に水をためて口をすすぐ

④左手を清める

⑤柄杓を立てて残った水で柄を清め、元の場所に戻す

3.参道の真ん中は神様の通り道なので、真ん中を避けて静かに歩く

4.賽銭箱に賽銭を入れ、鈴を鳴らす

5.二拝二拍手一拝(2回深くお辞儀をする→2回柏手を打ち、両手を合わせて祈る→1回深くお辞儀をする)の作法で拝礼する

6.帰る際も参道の真ん中は避けて歩き、鳥居を出る前に一礼してから出る

 

【お寺の参拝方法】 ※お寺によって異なる場合もあります

1.山門の前で一礼する。帽子を被っている場合はとりましょう

2.手水舎(ちょうずや)がある場合は【神社の参拝方法の2】と同じ方法で心身を清める

3.ろうそく、お線香が用意されている場合には、献灯、献香を行う

4.賽銭箱に賽銭を入れ、鳴らしもの(鰐口)があれば鳴らす

5.胸の前で合掌し、一礼する

6.山門を出る前に一礼する

*お寺の場合は、拍手は行いません。手を叩かないよう気をつけましょう。

 

 

Q:おみくじが一番の楽しみだから、

参拝前におみくじを引いてもいい?

 

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とにかくおみくじが気になる!という人もいるでしょうが、参拝前におみくじを引くのはNGです。おみくじは、その社寺の神仏からいただく指針ですから、挨拶もせずにおみくじをいただくのは失礼にあたります。まずはきちんと参拝してからおみくじを引くようにしましょう。

 

 

Q:悪いおみくじが出たらもう一度引いてもいい?

 

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おみくじは吉凶にかかわらず一度だけにしましょう。そもそも、おみくじは神仏からのメッセージなので、吉凶だけではなく、書かれている内容に目を向けて過ごすことが大切だからです。

 

引いたおみくじは持ち帰っても、その場で結びつけてもどちらでも構いません。自分にとってよい方を選んでください。

 

また、社寺によっても見解は異なり、大きく分けると次の2つがありますので、参考にしてみてください。

 

・おみくじには神や仏からのありがたい言葉やパワーが秘められているため、吉凶にかかわらず自分への戒めのために持ち歩き、のちにお礼を込めて納める

 

・自分にとって都合の悪いおみくじはその場で結びつけ、いいおみくじは持ち歩き、のちに納める

 

ただし、最終的には縁を結ぶため、境内に結んだり、納札所に納めるのが基本です。決してゴミとして捨てないようにしましょう。また、結ぶ場所も必ず指定された場所へ結んでください。

 

 

Q:気に入ったお守りはずっと持っていてもいい?

 

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お守りはずっと持っていても悪いことが起きるというものではありませんから安心してください。ただ、お守りをはじめ、お札や破魔矢などは、いずれも効能は1年間(安産祈願や合格祈願などの目的がある場合には、その目的の時まで)とされています。

 

不要になったからといって家庭ゴミとして捨てるのは、各自治体のゴミ出しのルールという意味では◯かもしれませんが、授与された社寺に納めるのが基本です。授与された社寺に納められない場合には、ほかの社寺でも構いませんが、神社のものは神社へ、お寺のものはお寺へ納めるようにしましょう。

 

また、1月15日前後に社寺にて「どんど焼き」「お炊き上げ」が行われるので、それに合わせて納めるとよいでしょう。その日までが納める目安になりますが、1年中受け取ってくださいます。

 

いかがでしたか?初詣は年始の最初の行事。神様・仏様に失礼のないよう、作法をしっかりと頭に入れてお参りしましょう。次回は「厄除け」と「初夢」についてお伝えします。

 

監修プロフィール/三浦康子(みうらやすこ)


和文化研究家、ライフコーディネーター。古を紐解きながら今の暮らしを楽しむ方法をテレビ、ラジオ、新聞、雑誌、WEB、講演などで提案しており、「行事育」提唱者としても知られている。All About「暮らしの歳時記」、私の根っこプロジェクト「暮らし歳時記」などを立ち上げ、大学で教鞭もとっている。著書『子どもに伝えたい 春夏秋冬 和の行事を楽しむ絵本』ほか多数。http://wa-bunka.com/

取材・文/田川志乃 イラスト/クリハラタカシ

田川志乃

フリーライター。1児のママ。食や子育て、身近な生活に関する記事を中心に執筆中。