「#KuToo」から考える、新時代に改善したい職場の服装ルールとは?

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vol.6 職場の服装ルール

育児、仕事、家事、社会のこと、ママたちが普段気になっていることをCHANTOモニターに大調査!ママたちの「どうして?」を「なるほど!」に変える記事をお届けします。vol.6は「職場の服装ルール」についてです。

先日、SNS上で「#KuToo」というハッシュタグが広まったのを知っていますか?

「#KuToo」とは「靴」「苦痛」「#MeToo」にかけた造語で、職場においてパンプスやヒールのある靴を女性に強制する慣習に疑問を投げかける運動のことです。ヒール靴を無理して履くことで起こる足の痛みや腰の痛みで苦しんでいる人は多く、「外回りでヒールだと足が痛くなり困っている」「女性も男性のような靴で仕事をしてはいけないのか?」と共感や疑問の声が集まっています。19年2月から集まった署名は現在約1万8000件に達しており、今、その動きは慣れないパンプスに苦労する就活中の学生にも広まっています。

海外ではヒール靴の強要は性差別で違法となる国もあり、日本でもこの問題をみんなで考えてみる時機が訪れているようです。

そうした「#Kutoo」の流れを受け、今回は職場での服装ルールについてみんながどう考えているのかを調べました。

 

<ひとつ前の調査結果に戻る> 新旧の働き方ギャップに板挟み…辛い中間管理職が抱える悩みとは? 

kutoo 

ヒール靴やスカート、職場における女性らしさの強要


まず最初に「#KuToo」について知っているかを聞いたところ、「知らなかった」が68%という結果に。ママたちの間での認知度はまだ低いようです。

ただ、この活動に共感するという声は非常に多く「通勤に1時間かかる職場までヒールで通勤するのはとても大変でした」「足にタコができた辛い経験がある」などヒール通勤の大変さについてたくさんのママが話していました。中にはフラットシューズで通勤し、職場で履き替えるという人も。

パンプスやヒール靴は「女性なら当たり前」「ちゃんとしているから」という漠然とした理由で着用が暗黙のルールとなっているようです。もちろんヒール靴が好きで履いている人も多いと思いますが、長時間履くことで靴擦れが生じたり、外反母趾の原因になることもあり、人によっては苦痛となっている人も存在します。そうした人への選択肢をもっと増やすことができたらいいですよね。

次にヒール靴と同じように「職場で服装に女性らしい服装が強制されることはありますか?」という問いに回答してもらったところ、化粧やストッキングという意見が多数集まっていました。

また、少数ですが「飲み会でスカートを強要されるためボーイッシュな先輩がわざわざ購入していた」「ヒール靴着用に、口紅・マニキュア必須」「ブラウス・スカート・パンプスが好ましい。清潔感のある化粧と髪型をという”職員のあり方”がある」などというコメントも。

靴にせよ、化粧や服装にせよ、身体的・心理的理由で拒否したくてもできない窮屈さを多くの人が感じたことがあるようです。

 

誰もが心地よい格好で働ける社会に


しかし、女性だけがそうした身なりの慣習に苦しんでいるわけではありません。男性もクールビズなどが進んでいるとはいえ、まだまだ「きちんとした」格好として暑い中でもスーツやネクタイがスタンダードです。

 

そこで次に「性別に限らず新しい時代に見直すべきだと思う身なりのルールはなんですか?」という問いに回答してもらいました。

多く見受けられたのは、性別によって服装の選択肢に違いが出ることへの疑問でした。

「男女どちらでも、パンツかスカートか選べるようになるといい」「”事務服はスカート”みたいな自分の個性を押さえつけて好みじゃない身なりをするのはきつい人だっていると思う」などのコメントが。ジェンダーの多様性が叫ばれている中で、男性はパンツ、女性はスカートという決めつけは時代遅れのルールになりつつあるようです。

 

その次に多かったのは、男性のスーツに関する意見。夏場にはクールビズを推進したり、オフィスカジュアルを採用する企業も多くなっていますが、ビジネスにおける男性のきちんとした服装=スーツという考えはまだ一般的ですよね。これに対し「男性は暑い中スーツじゃなくていいし、日傘もさすべき」「クールビズ期間でもネクタイを着用するべきという男性社員の慣習があるが時代錯誤だと思う」と男性のスーツのルールをもっと緩めていいのではと言及するコメントが多くありました。

 

今回のアンケートでは、全体の設問に対して「仕事の生産性が変わらない、むしろ上がるのであれば服装はもっと自由にしていいと思う」という意見が多く見られたのが印象的でした。

もちろん社会人として相手を不快にさせない格好をするのは大事ですが、こうした慣習で苦痛を感じている人も存在します。その苦しみが取り除かれれば、もっと誰もが働きやすい職場になるはずです。それぞれが自分に合った服装を選ぶことができ、また他人の選択肢も寛容に受け入れられるような社会にするにはどうしたらいいのか、私たちひとりひとりが考えていくことが望まれています。

 

取材・文/阿部祐子 イラスト/児島衣里

©️CHANTO調べ 調査期間:2019年3月13日〜20日 調査対象:CHANTOモニター84

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阿部祐子

出版社に勤務したのち渡米し、長男を出産。帰国後はフリーライターとしてWEBメディアを中心に執筆を行う2児のママ。CHANTO webでは主に育児、アート、ハンドメイドなどの記事を担当。ライター業とともに、がま口作家としても活動している。週末は趣味の建築巡りと街歩きに、夫と息子たちを連れ回している。

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