■高額な治療費を払うお金が無い人は「高額医療費貸付制度」

例えば人間ドッグを受けたら、ガンが見つかり高額な治療費がかかるとわかった場合、急な事ですと治療費を支払うお金が、貯金として持っていなくて、ガン保険などにも入っていないと、自分で高額な治療費を用意することができず、困ってしまうか治療を断念する人もいるかもしれません。そのような人には「高額医療費貸付制度」があります。 これは無利子で高額な治療費を、貸してもらえる制度になっていて、全国健康保険協会で対応してもらえます。病気で同じ月に支払った医療費が、自分で負担する限度額を超えてしまいましたら、治療中の本人申請で支給が行われます。貸してもらうには病院より提出された、診療報酬明細書が必要で、審査を通過しなければいけません。 申し込みに必要な書類は、病院が発行した保険点数がわかる医療費請求書、被保険者証か受給資格者票、高額医療費貸付金借用書、高額療養費支給申請書が必要になってきます。

■先進医療は自己負担額を軽減できる

高額医療費制度を利用しますと、技術料が高額な先進医療を受けて治療を行っても、自己負担額を少なくすることができます。例えば、ガン治療に使用されている「オプジーボ」は、メラノーマ(皮膚ガン)・非小細胞肺ガン・腎細胞ガン・ホジキンリンパ腫・頭頸部ガン・胃ガン・悪性胸膜中皮腫の治療に使用されていますが、1年間使用しますと自己負担額が、約1090万円と高額になってきます。 小学校入学後~69歳までの人は、医療費の自己負担が3割になりますので、300万円以上治療費がかかることになります。ですが、高額医療費制度を利用した場合は、60万円ぐらいになり個人で充分支払える金額と言えます。また、高い技術力が必要な、白血病の治療に使用されている「キムリア」ですが、自己負担額が約3349万円と高額です。 ですが、高額医療費制度を利用すると自己負担が約40万円になります。先進医療は難病を治療するための技術になっていますので、どうしても治療費が高額になってしまいます。厚生労働省が「先進医療」と認められた技術だけが対象で、研究や開発に費用がかかっているため、高額な治療費になっています。