2019.12.14
「今月はまだ余裕がある」と思っていると、ある日財布の中にも、通帳にも「お金がない!」といったことがありませんか?
「頭の中の計算では、あるはずのお金がない」のは、何に使ったかわからない「使途不明金」が関係しているかもしれません。
いくら家計を整えようとしても、使途不明金があるとお金は貯まりにくくなってしまいます。
そこで、今回は厄介者の使途不明金を減らすコツを考えてみました。
使途不明金とは?
「使途不明金」という言葉は色々な場面で使われますが、今回は「いつの間にか財布から出で行った、使い道さえも思いだせないほど少額のお金」を指すことにします。
もっと具体的に見てみると、以下のような場面で使途不明金が生まれているようです。
100円程度の小さな買い物
1,000円や2,000円を一度に支払った場合は、いつ何につかったのかすんなりと思い出せるはず。しかし、100円、200円程度の買い物になると、支払っている額が少ないため、「買い物をした」という印象が薄くなってしまうようです。
その結果、後になって何に使ったか思い出せず、「使途不明金」になってしまいます。
レシートが発行されない買い物
お金を何に使ったか調べるときにあると便利なレシート。
スーパーなどではレシートを受け取る人が多いと思いますが、コンビニではレシートを受け取らなかったり、受け取ってもその場で捨ててしまうことはありませんか?
また、自動販売機で買う場合は、そもそもレシートが発行されません。
レシートを受け取らなかったり、捨ててしまったりすると、あとから何にお金を使ったか確認することが難しくなってしまいます。そのため、気づかないうちに使い道のわからない出費が重なっているということも。
使途不明金をなくすためにできること
使途不明金をなくすためには、とにかく「証拠」を残すことが重要です。いつ何にどれくらいお金を使ったがはっきりわかれば、使途不明金ではなくなります。
また、証拠を残すことで、普段どのような無駄遣いをしているかも見えてきます。無駄遣いを防ぐためにも、レシートやメモなどで出費を管理してみましょう。
対策1:レシートを受け取る
まず一番の対策はレシートを受け取ることです。コンビニなどではついついレシートを捨ててしまいがちですが捨てずに持ち帰りましょう。
店によってはレシートを出さない場合もありますので、もらうことができるのならば声をかけてもらうようにしてください。
レシートを見れば、何に使ったか記憶をたどらなくても、何にお金を使ったのかが一目瞭然。無駄遣いをしているかどうかもチェックできるので、家計を整えるうえでも有効です。
対策2:レシートがない場合にはメモを残す
自動販売機で購入したり、友達と割り勘した場合にはレシートを受け取ることができません。
そんなときはメモを残しましょう。
紙の手帳を使っている人は、お金を使った日付のスペースにメモを残すができます。あるいは、邪魔にならないサイズのメモ帳を準備し、その都度記入するという方法でもOK。
携帯電話にメモする場合も、金額と日付、使い道を明記するようにしましょう。
ただメモするだけではつまらなくて続かないという人は、画面に付箋をはるようなアプリを利用するのがおすすめ。楽しくメモすることができるようなひと工夫によって、無理なく続けることができます。
対策3:生活費とは別管理のお金もしっかりチェックする
子どもがいる家庭の場合、レジャーや子どもの関連のお金などを生活人は別にしているというケースもあります。
生活費と分けることによって管理がしやすくなる面もありますが、生活費と異なり厳密に支出管理をしていないという人も少なくないようです。
きちんと管理しないと、どうしても出てきてしまうのが使途不明金。
たとえ家計とは別に管理しているお金であっても、出費があった場合はその都度何をどこに支払ったかメモを残すのがおすすめです。
対策4:一日の終わり家計簿をつけてみる
使途不明金を探し当てるのに手っ取り早い方法が「家計簿をつける」ことです。
家計簿をつけることが苦手な人もいますが、難しく考えず一日の終わりに財布の中のお金とレシートを合わせてみましょう。
細かく収支を確認するのは負担になるという場合は、端数まで考えずざっくりと収支をあわせるだけでも問題ありません。それだけでも、何にどれだけお金を使ったのか知ることができます。
お金の流れを知ることができれば、隠れて見えなかった無駄遣いも明らかになってきます。
また、一日の終わりならば、レシートがない使途不明金についても思い出しやすいはず。
家計簿をつけることで使途不明金は減る?
家計簿を継続的につけつづけることは、なかなかハードルが高いものです。しかし、使途不明金を減らすために、家計簿は非常に効果的です。
使途不明金を減らすということは、二段階に分かれています。
まずは、使途不明金の使途をはっきりさせること。
何に使ったかわからない100円が、コンビニでお菓子を購入した際に払った100円なのか、ドラッグストアでリップクリームを購入したときに支払った100円なのかが分かれば、食費や生活雑費に振り分けることができます。
それによって、出費がかさんでいる費目を明らかにすることができるのです。
次の段階は、出費が多い費目を把握することで、今後の使途不明金を減らすということ。
使途不明金の正体をはっきりさせただけで満足してしまうと、家計を整えることには繋がりません。今後使途不明金を出さないために、無駄遣いしやすい費目を把握して、支出を管理することが重要です。
そのためには、お金の流れを押さえなくていけません。そして、お金の流れを知るためには、月単位の支出を可視化できる家計簿が最適なのです。
とはいえ、家計簿をつける習慣のない人が、いきなり詳細に家計簿をつけほうとしても継続するの簡単ではありません。お金の流れが把握できるのであれば、まずは端数を切り捨てにした大まかな家計簿でも構いません。
無理のない範囲で始めてみましょう。
心当たりのない出費を減らすためには
「ちりも積もれば山となる」と言いますが、使途不明金も積もれば大きな出費になってしまいます。思ったよりお金がたまらないな、と思ったときは、そのままにせず使途不明金の原因をきちんと突き止めておくことが大切です。
まずは、今日の買い物でレシートをもらうことから始めてみてはいかがでしょうか?
文/今野由奈