2019.03.05
投資信託を始めてみたものの一向に資産が増えない、それどころか逆に元本割れを起こしてしまっているということはないでしょうか。これは初心者が陥りがちな状況の一つなのです。
というのも、投資信託にはいろいろな商品があるのですが、売る側にメリットがあるものが全体の9割もあるのです。
こういった商品を買っていたのでは、資産を増やすのは難しくなってしまうのです。
■販売手数料のかかる投資信託
投資信託を購入する場合、その購入において手数料がかかります。これがくせ者となっていて、この手数料は投資信託を販売する金融機関ごとに設定が可能です。
最大では3%ほどなのですが、同じ商品であっても、販売する金融機関が異なると手数料も異なってきます。
同じ投資信託であれば、手数料が大きくなるほど利益は出にくくなってきますよね。購入時にすでに手数料分が引かれてしまっているのです。
10万円であれば3,000円が引かれます。これくらいであればしかたないかと思うかもしれませんが、100万円となると3万円にもなるのです。これは見過ごすことはできないですよね。
金融機関ごとに設定できる手数料ですが、店舗を持っている銀行や証券会社であれば手数料がかかるのが通常です。
ですが、ネットで完結するネット証券等の場合、手数料がかからないものがあります。ノーロード投資信託というもので、手数料がかからなければその分損をしていないということになります。
店舗型のほうが安心という場合は、できるだけ手数料の低い銀行や証券会社を探してみましょう。
■信託報酬が高い投資信託
投資信託は資産を預けて運用してもらう資産運用の方法の一つです。
ですから、投資信託を行う場合、運用会社、販売会社、信託銀行の3社で経費が発生します。それが信託報酬というもので、年率で純資産総額から差し引かれています。
この信託報酬は投資信託の商品ごとに率が異なっていて、国内よりは先進国、また、先進国よりは新興国といった形で高く設定されているのです。
また、テーマ型、毎月分配型、通貨選択型といった商品は、信託報酬が高めの傾向にあります。
信託報酬は販売手数料とは異なり、購入時に一括で支払うというものではなく、純資産総額の中から毎日差し引かれています。
支払ったという実感がないのでわかりにくく、せっかく利益が出ていてもどんどんと目減りして行ってしまうのです。
ですから、投資信託を購入する場合、この信託報酬が低めのものを選ぶのが大切になります。一般的には0.3%未満が良いでしょう。
■窓口でオススメの投資信託
投資信託を購入するために金融機関の店舗に訪れると、当然ながら営業の担当者が対応をしてくれて親身になって相談にのってくれます。
いろいろと話をしているうちに投資信託のカタログからオススメの商品を説明してくれます。
この投資信託はプロがすすめてくれている商品ですから、安心して購入できる商品のように感じられるでしょう。ですが、実は本当に安心して購入できる商品であるかどうかは別の問題なのです。
営業担当者が紹介してくれる商品というのは、買いたい商品ではなく、売りたい商品なのです。
投資信託の販売はお客様のために行っているのではなく、自社の利益のためです。ですから、自社に利益の出やすい商品をすすめてくるのです。
ということは、前に説明したような手数料が高め、また信託報酬も高めの商品をすすめられるのです。
もちろん、その商品を購入すると絶対に利益が出ないというわけではありません。利益がでることもありますが、その利益も信託報酬等でかなり少なくなってしまうのです。
ですから、オススメの商品だからといって鵜呑みにして購入するのはやめて、その商品についてしっかりと吟味をする必要があるのです。
■人気ランキング上位の投資信託
一般的に同じような商品を購入する場合、人気ランキングやその商品の口コミを見て決めることも多いのではないでしょうか。
飲食店などでも同様ですよね。
これは、購入した商品の売上数量のランキングであったり、購入者による評価の集計であるため、信用度も高くなっています。
もちろん、感じ方や捉え方には人それぞれという面もあるので、必ずしも上位人気のもので全員が満足できるわけではありません。
ですが、大半は満足できる商品となっていることが多いです。
では、投資信託の場合はどうでしょうか。売り上げや評価によってランキングが決まっているようには見えません。
オススメの商品が上位にランキングされていることが多いのです。
オススメの商品には要注意ということは前に説明しているとおりです。投資信託の人気ランキングというのは、販売会社にとっての人気ランキングなのかもしれません。
■まとめ
資産を増やすために始めた投資信託が、実は資産を減らしてしまっているという例は少なくありません。
世の中には投資信託の商品がいろいろあるのですが、その多くは販売会社や運用会社などにメリットの高い商品が多いのです。
ですから、投資信託を始める際は、最低限の知識はつけてから始めることをお勧めします。
ある程度の知識があれば、購入するべき商品まではわからなくても購入してはいけない商品は判断することができるのです。