注目のキーワード

注目のキーワード
コピーしました
お使いの端末は
この機能に対応していません

『あした世界が終わるとしても』櫻木優平監督インタビュー公開

ライフスタイル

2019.01.25

OK_DSC09207

初の長編アニメーション映画を手がけた櫻木優平監督

 

1月25日より公開となる劇場版アニメ『あした世界が終わるとしても』。TVアニメ『イングレス』の櫻木優平監督が脚本・監督を手がけ、主人公を梶裕貴さんが務め、主題歌・挿入歌をあいみょん、ナレーションを古谷徹さんが務める注目のオリジナルアニメーション映画です。

 

自身初となる長編アニメーション映画を手がけた櫻木監督に、作品をつくるうえでのこだわりや制作時の苦労話、アフレコ時のエピソードについてお話を伺いました。

 

「あした世界が終わるとしても」ポスタービジュアル

©︎あした世界が終わるとしても

 

—— 主人公の真と幼馴染の琴莉の前に、ある日突然“もうひとつの日本”から“もうひとりの僕”が現れる……というストーリーですが、このアイデアはどのように生まれたのでしょうか?

 

櫻木監督  ベースとして2つの世界を作ることは、会社として映画を作ろう! と決まったときにみんなで考えたアイデアです。そこを軸として主人公、ヒロイン、それぞれに相対するキャラクターを作っていきました。

 

©︎あした世界が終わるとしても

 

—— ふたつの世界に相対する人物がいて、片方の世界で死ねばもう片方も死ぬという設定はいつ決めたのですか?

 

櫻木監督 物語が展開していけば面白くなるのかと考える中で、もうひとつの世界で生きる敵を殺せば、自分の住む世界でのヒロインが死ぬ。主人公が主人公を殺せないという設定は面白いかなと思いました。最初に決めた設定の軸だったのですが、結果これが作品を作るうえでの縛りにもなりました(笑)

 

 

©︎あした世界が終わるとしても

 

—— ふたつの世界を描くことで表現したかったのはどんなことですか?

 

櫻木監督 対峙するキャラクターの見た目はほとんど同じです。同じDNAを持っているのに、環境によって人の生き様は変わるということを最終的に描きたいと思っていました。

 

例えば、真が生きているこっちの世界では、戦争も起きない平和な世界です。自分にも何かできるかも! という自意識の高さを見せつつも結局何も変えていません。一方、ジン(もうひとりの僕)は、自分で動いて何かを変えていかなければならない立場にいます。自分からコトを起こすジンと、自分が望まない形で巻き込まれていく真。まったく違うキャラクターのようですが、同じ目的に向かうことで、最終的には同じような気持ちを持つことになる。そんな流れを作りたいと思い、キャラクターを描いていました。

 

㉀

©︎あした世界が終わるとしても

 

—— 「こんな世界があるかもしれない」と思ってしまう作品です。

 

櫻木監督 もうひとつの世界でないにしても、“非日常”は起こりうることです。平和に慣れてしまっているけれど、戦争や災害がいつ起こるかわかりません。今はとても不安定な世の中だと思っています。現代の若者に非日常が起きたとき、どういったリアクションをとるのか。この作品が、何をすべきかを考えるきっかけになればいいなと思います。いろいろな世代にも観れるように、難しい言葉は使わずわかりやすくを心がけて作りました。

 

 

㈮

©︎あした世界が終わるとしても

 

—— 音響監督としてアフレコ現場にも立ち会ったと伺っています。声優さんたちとのエピソードを教えてください。

 

櫻木監督 みなさんとても前向きで、いろいろなアイデアを提案してくださいました。とてもいいムードで収録が進みました。特に梶裕貴さんは、セリフの提案までしてくれたんです。その分、収録時間はかかりましたが、主人公がそこまでこだわってくれたことはうれしかったです。自分が作ったキャラクターに声がつき、キャラクターが出来上がっていく。感慨深かったです。

 

㈪

©︎あした世界が終わるとしても

 

—— 主人公が高校生ということで、櫻木監督の高校時代について教えてください!

 

櫻木監督 共学でしたが、工業系の男子だけのクラスでした。男女が集まるとヒエラルキーみたいなものが出てきますが、男子だけなので好きなことをそれぞれがやっているという世界でしたね。手先が器用だったので、ミニ四駆とかいじったり、ひたすらモノを綺麗に削ることに没頭したりしていました(笑)映画作りに興味が出たのも、手先が器用だったからかもしれません。CGを作ったり、絵を描いたり、造形をしたり、苦ではないんです。

 

 

STSM_P01_C0103_ANIM_B03_01_MOV_100368.100475

©︎あした世界が終わるとしても

 

—— 『あした世界が終わるとしても』というタイトルについて教えてください。

 

櫻木監督 “終わるとしても”とすることで、その続きにかける思いが強くなると考えました。

 

—— 『あした世界が終わるとしても』、これに続く監督の言葉を聞かせてください。

 

櫻木監督 何も変わりません(笑)僕自身はめんどくさいことがあまり好きではないんです。アニメも最高にめんどくさいって思いながら作っています。作る工程を楽しむタイプのクリエイターではないので。頭に浮かんだものが映像になる装置があればいいなって考えてしまうくらいです。

 

—— 最後にCHANTO読者にメッセージをお願いいたします。

 

櫻木監督 乗り越えなければいけない壁が突然現れる。そんな状況に陥ったとき、どう生きていくべきかは自分で考えなければなりません。そのための心の準備ができるといいなと思って作りました。自分で見て何かを感じ、行動を起こせるように、やがて迎える高校時代の心構えとして親子で観ていただければと思います。

 

STSM_P01_C0102_ANIM_B03_01_MOV_100254.100302

©︎あした世界が終わるとしても

 

櫻木優平 / 監督 

岩井俊二監督『花とアリス殺人事件』、宮崎駿監督『毛虫のボロ』のCGスタッフとして頭角を現し、『新世紀いんぱくつ。』で監督デビュー。TVアニメ『イングレス』ではその高いクオリティで世界を驚かせ、次世代の監督として注目を集めている。クラフタースタジオに所属し、最新鋭のアニメーション技術「スマートCGアニメーション」にこだわり、話題作を発表し続けている。

 

[作品情報]

『あした世界が終わるとしても』

◉公開日:2019年1月25日(金)公開

◉配給:松竹メディア事業部

◉公式サイト ashitasekaiga.jp

◉©︎あした世界が終わるとしても

取材・文/タナカシノブ

あなたにオススメの記事

ライフスタイルテーマ : 【映画】その他の記事

映画
もっと見る