2018.10.23
©緑川ゆき・白泉社/夏目友人帳プロジェクト
大ヒット公開中の『劇場版 夏目友人帳 ~うつせみに結ぶ~』。「心温まる」「泣ける」「美しい」「優しい気持ちになれる」と話題を呼んでいます。
シリーズ初の劇場版は、原作者・緑川ゆき監修によるオリジナルエピソード。長年作品を愛し続けて来たファンはもちろんのこと、この劇場版で夏目友人帳が好きになった! という声も多くあるようです。人気キャラクター・ニャンコ先生は、劇場版でもその愛らしさを存分に振りまいています。
『劇場版 夏目友人帳 ~うつせみに結ぶ~』あらすじ
妖を見ることができる少年、夏目貴志
©緑川ゆき・白泉社/夏目友人帳プロジェクト
2008年にTVアニメ第1期が放送開始されてから、2017年に第6期まで継続し、2018年にアニメ化10周年を迎えた『夏目友人帳』は現在月刊LaLa(白泉社)で掲載中の緑川ゆきによるマンガが原作のアニメ作品です。
©緑川ゆき・白泉社/夏目友人帳プロジェクト
小さい頃から、他の人には見えない妖(あやかし)を見ることができる主人公の少年夏目貴志(CV:神谷浩史)。両親を早くに亡くし、親戚の家を転々とする中、優しい藤原夫妻に引き取られると、穏やかな生活が訪れます。
しかし、妖が見えることに変わりはありません。亡き祖母レイコ(CV:小林沙苗)が勝負をしかけ、負かした妖の名前を書かせた主従の契約書「友人帳」を引き継ぎ、自称用心棒のニャンコ先生(CV:井上和彦)に守られながら、妖たちに名を返す日々を送っています。
待望の劇場版はオリジナルエピソード!
©緑川ゆき・白泉社/夏目友人帳プロジェクト
深夜テレビアニメとしてスタートした『夏目友人帳』は、放送開始から10年を迎え、異例のロングシリーズとなっている大人気作品です。シリーズ初、待望の映画化となった本作『劇場版 夏目友人帳 ~うつせみに結ぶ~』は、完全新作のオリジナルエピソード。原作者監修なので長年本シリーズを愛してきたファンも納得の内容に仕上がっています。
予告で流れる「美しく儚き、人と妖の物語」というフレーズを耳にしただけでも、「夏目友人帳の世界観だ!」と感じます。『夏目友人帳』らしい優しさや、儚さ、美しさ、切なさがぎゅっと凝縮されています。
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タイトルにある「うつせみ」とは、セミの抜け殻のこと。儚さの比喩表現に使われます。本作で夏目は昔の同級生・結城と再会します。アニメでは何度か昔の同級生に遭遇するエピソードが描かれていますが、今回の再会も苦い記憶が蘇るところから始まります
祖母・レイコを知る女性との出会い
©緑川ゆき・白泉社/夏目友人帳プロジェクト
今回はもうひとつの出会いが描かれます。夏目がある日名前を返した妖の記憶に出てきた、切り絵作家の女性・津村容莉枝(CV:島本須美)です。夏目の祖母・レイコを知っているという容莉枝は一人息子の涼雄(CV:高良健吾)と穏やかに暮らしています。
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祖母を知る容莉枝、母親想いの優しい涼雄との交流で心を和ませていく夏目。しかし、親子が住む街には謎の妖が潜んでいることがわかり、穏やかな生活に暗雲が…。
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夏目は相棒のニャンコ先生と一緒に、謎の妖の正体を調べ始めます。ところが、ある木ノ実を食べたニャンコ先生の体に異変が起き、なんと、体が3つに分裂し、小さなニャンコ先生1号、2号、3号が誕生! してしまうのです。一体何が起きているのでしょうか…。ニャンコ先生は元の姿に戻れるのでしょうか?
「優しく、哀しい、嘘をついた」
©緑川ゆき・白泉社/夏目友人帳プロジェクト
ストーリーのヒントは、予告の中に…。本作は「美しく儚き、人と妖の物語」であり、「優しく、哀しい、嘘をついた」人物は誰なのか。『夏目友人帳』らしく、涙を誘う物語でありながら、心温まる優しい仕上がりになっています。
©緑川ゆき・白泉社/夏目友人帳プロジェクト
新しい出会いもありながら、おなじみの面々も登場するので、大きなスクリーンで『夏目友人帳』らしい世界観が堪能できますよ。
[作品情報]
『劇場版 夏目友人帳 ~うつせみに結ぶ~』
◉原作:緑川ゆき/月刊LaLa(白泉社)連載
◉アニメ公式サイト:natsume-movie.com
◉©緑川ゆき・白泉社/夏目友人帳プロジェクト
文/タナカシノブ