2018.07.10
2019.01.24
TBSのアナウンサーを経て、2014年に結婚。現在、2歳10か月の長男と10カ月の長女のママとして、夫も含めた家族4人、そして愛犬1匹と広島で暮らす枡田絵理奈さん。元TBSアナウンサー枡田絵理奈さん「ムリをすることが家事や育児の美学ではない」【前編】では、現在の仕事へのスタンスや広島での生活について語っていただきました。後編では、家事育児の合間のリラックス方法や自分時間の過ごし方についてお聞きします。
家事を完璧にすることより、自分の健康と笑顔が家族のため
————家事を遊びにかえたりと、上手に子育てされている印象がありますが、育児をしていてイライラしてしまうことはあるのですか?
ありますよ! 子どもを産むまでは、ほとんどイライラすることはなかったんです。でも、もともと人を待たせるのが嫌いで、習い事や待ち合わせの時間が迫ってきているのになかなか準備が進まないときなどは、思い通りにいかないもどかしさや焦りからイライラしてしまうこともあります。それから、睡眠が足りてないと、ささいなことでもストレスがたまりがちで。でも、たくさん寝て起きたら、「なんであんなことでカリカリしてたんだろう」ってあっさり思えちゃうんですけどね(笑)。
以前は、家事や炊事もちゃんとやって、子どもが寝たらできなかったことをやろうなどと、完璧を目指していました。でも、最近になってそれをやめたのは、自分が健康で笑顔じゃないと、家族もしあわせじゃないなと気づいたからです。
————イラっとしたときのとっておきの解決方法はありますか?
甘いものが大好きなので、チョコレートを食べればだいたいのことは解決できますね(笑)。お気に入りは、東京・富ヶ谷にある「Minimal」のチョコレート。原料はカカオと砂糖のみのぜいたくなチョコレートなのですが、すっごくおいしいんです。しかも、カカオの生産地によって味が全然違うので、ナッツやフルーティーな味わいなど、豊かなバリエーションが楽しめます。あと、高級感があるパッケージなので、子どもからは、パッと見ではチョコレートだとバレません(笑)。欲しがられないので罪悪感が少ないし、ひと粒食べるだけでも「ぜいたくしてる〜♡」と感じられるところがいいですね。
それから、私の場合、「成長してないな」と思うことがストレスに感じる傾向にあって。これまでずっと働いてきて、さまざまな人に会って刺激をもらい、職場に行くだけで学ぶことがたくさんある生活でした。今は、家で会話をする相手は小さな子どもたちがほとんどですし、テレビをつけると子ども向け番組ばかりで、ニュースともすっかり縁遠くなって、まるで世間から引き離されたような感覚がありました。だから、なにかを学ぼうと思って、以前から興味のあった食育の通信講座を始めました。
————確かに、家の中で子どもとばかり接していると、社会から取り残されたような気持ちになることってありますよね。
そうなんです。でも、日々のことを一生懸命営んでいても、今は現状回復が精一杯。そこから一歩成長する心の余裕も時間もありません。だからこそ学ぶことで、「今日はまたひとつ成長できたな」と少しでも思えることが、自分のストレス発散になるんですよね。昔は別に勉強が好きだったわけじゃないんですけど(笑)。学ぶことで、いつかちゃんと仕事復帰したいと思ったときに、成長の糧にもなるかなと思っています。
食事面に気を使いますが、時短ワザも駆使しています
————疲れたな~というときはどんなことをして過ごしていますか?
誰も私のことをマッサージしてくれないので(笑)、「自分の疲れは自分でとろう」ということで、トリガーポイントの「グリッド フォームローラー」やゴルフボールを使って、セルフマッサージをしています。
それと、通称”人をダメにするソファ”「yogibo max」がリビングに2個あるので、夫婦で愛用しています。子どもたちが寝たあと、夫婦でそこに寝っ転がりながら、美味しいものを食べるのが至福のときですね(笑)。
————夜中に食べたり、甘いものをとったりしていても、美容面はもちろん、スタイルをキープしていらっしゃいますよね。
そんなことないですよ(笑)。ただ、子どもたちに皮膚トラブルがあるたびに病院に行くので、そのついでに、私も受診するようにはしています。やっぱり、皮膚のことは皮膚の専門家に聞くのが一番。おかげで、吹き出物をケアする薬などは、こまめに処方してもらっています。
食事面では、アスリートの主人と結婚するにあたって、アスリートフードマイスターなどの資格を取得したので、その知識が役に立っていると思います。バランスのとれた食生活をするように気を付けているので、その日の気候や体調に合わせて調理法や味付けを工夫しながら、なるべく品目数を多くできるように心がけています。
でも、実はもともと料理が得意だったわけではなくて、私、TBS時代に『チューボーですよ!』を担当するまで、包丁もろくに握ったことがないくらいだったんです。番組のおかげでだいぶ上達しましたけど、いまだに彩を考えることや盛り付けは苦手ですね(笑)
————食事の用意にかかる時間はどれくらいですか?
平均30分くらいですかね。もちろん、作りおきも利用しますし、下味をつけるなどの仕込みはできるときにしておきますよ。あとは、たとえば、サラダでひじきなどを使うときには水戻し不要でそのまま使えるものを使うなど、時短の工夫ができるようになりました。スーパーにわざわざ行かなくても済むように、冷凍無農薬の野菜を買い揃えておいて、そのまま使うという手抜き技も覚えました(笑)。
————最後に、今後の目標を教えてください
一生懸命ていねいに仕事を重ねることが、自分自身に返ってくると思うので、日々感謝しながらこなしていきたいです。
あと、毎日、食事作りをがんばっているので、結婚当初よりも時短で調理できるようになりました。これからも日々の家事の中でいろいろなアイデアを見つけ、そういったノウハウを、働くママたちにお伝えできたらなと思っています。
【PROFILE】
枡田絵理奈
1985年東京生まれ。成城大学卒業後、2008年にTBS入社。2014年に広島東洋カープの堂林翔太選手と結婚。2児をもうける。現在は、フリーアナウンサーとして活動。
取材・文/庄司真美 撮影/谷口岳史