部外者に奪われたみたいで泣きそう(綾さん/30歳/事務員)
両親と2人の兄を家族にもつ私は、末っ子ということもあり、とてもかわいがられてきました。要領が悪くドジなので、家族に迷惑をかけることもあるのですが、それでも家族は許してくれていたように思います。 だから旦那と喧嘩しても、職場でイヤなことがあっても、実家に帰ればすべて忘れられていました。でも、一番上の兄が結婚してからというもの、実家に私の居場所はなくなりつつあるんです。 兄嫁は頭脳明晰、容姿端麗でまさに非の打ちどころのない女性。家事や育児も完璧にこなし、両親やご近所さんへの配慮も忘れることもありません。まさに私とは真逆のタイプ。 実家で両親と同居している兄嫁は、とくに母と仲がよく、私が帰省してもずっとふたりで楽しそうに話しています。母が話しかける順番は私ではなく常に兄嫁が先。ひとしきり話した後にやっと「綾はどう思う?」と聞いてくるんですよ。 先日は「私たち、本当の親子みたいよね!」と楽しそうに兄嫁に話す母の姿を見て、なんだか泣きそうになってしまいました。自分の器の小ささはわかっています。それでも部外者に母を奪われたみたいで、とても複雑な気持ちなんです。