2019.10.21
仕事に家事に育児に…働くママの毎日は「はぁ、しんどい…」の連続です。ふと心が折れそうになって「仕事辞めちゃおうかな」と弱気になることもしばしば。そんな疲れ切った心を救ってくれた、ママ友の温かいひと言をご紹介。もしも弱っているママ友がいたら、声をかけてあげませんか?
■「その子の母親はあんただけ」(真澄さん/31歳/雑誌編集者)
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ふたり目を妊娠したとき、現場はとても忙しく「産休に入ります」とは言いづらい雰囲気でした。報告したときも祝福モードとはいいがたく、私は肩身が狭い思いをしながら、引継ぎやシフト調整をしました。
ある日、仕事を引き継いだママ友の同僚に「本当にごめんね」と言ったところ、「なに言ってんの。仕事は代われるけど、その子の母親は代わってあげられないから。あんたはそっちでがんばって!」と言われたのです。
その後もことあるごとに「妊娠を喜べない職場がおかしい」「あんたはなにも悪くない。気にするな」とも言ってくれて、涙が止まりませんでした。仕事を辞めずに済んだのは、彼女のおかげです。
いまは育休も明けて復帰していますが、今度はその同僚が産休に入ります。同じように「仕事はまかせて」と言ってあげられるよう、練習しておくつもりです(笑)。
■「仕事も家事もがんばってるんだから」(敦美さん/37歳/不動産業)
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育休が明けて復帰した直後は、保育園のお迎えの時間が早くて残業ができませんでした。やり残してしまった仕事は後輩に回されて「帰れていいね」と言わんばかりの冷たい視線を浴びることも…かなり苦しい日々でした。
そして家に帰ると「ザ・ワンオペ」な家事育児。精神的にも限界で、娘の寝顔を見ながら泣いてしまうこともありました。そんなある日、近所に住むママ友が手作りのジャムを持って訪ねてきてくれたんです。
悪気はなかったのですが「すごいね、手作りなんて…。私はそんなことまでできないから…」とつい卑屈なことを言ってしまいました。すると彼女は「なに言ってんの。仕事も家事も両立してがんばってるんだから、ジャムくらい私が作ってくるよ!」とケラケラ笑ったのです。
そのやさしさと明るさが胸に染みて、気が抜けたのかそこで泣いてしまいました。それからも彼女はなにかと気にかけてくれ、ときどき娘をあずかってくれることもありました。本当に感謝でいっぱいです。
■相槌のように繰り返す「亜美は悪くない」(亜美さん/38歳/システムエンジニア)
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年子の母です。下の子が1歳になって仕事に復帰したと思ったら、保育園に預けた子どもたちが次々と風邪をひき、早退と欠勤を繰り返す日々。旦那は単身赴任で、実家も義実家も遠方。誰にも頼ることはできません。
欠勤が多いので、給料のほとんどは保育料に消えていました。こんなことならムリに働かずに、子どもと家にいたほうがいいのでは…と思い詰めて。「もう、仕事辞めたほうがいいのかな?」とママ友に弱気なLINEを送ってしまったんです。
すると、彼女からすぐに電話がかかってきました。出てみると「いま大丈夫? 思ってることぜんぶ言って!」と話を聞いてくれたんです。子どもたちも寝たところだったので、思っていたことや辛いことを、泣きながら全部吐き出してしまいました。
彼女は決して否定せず、ずっと「うんうん」と聞いてくれ、相槌のように「亜美は悪くない」と繰り返してくれたんです。そう言われるたびに、心が軽くなっていきました。あの夜の電話がなければ、仕事は辞めていたかもしれません。
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筆者の場合、職場の同僚ママがちょっとしたことをいつもほめてくれるので、そのたびに本当に元気になります。毎日をがんばって過ごしているママには「がんばっていること見てるよ」と言うだけで、励ましたい気持ちは十分伝わるものですよ。
ライター:矢島 みさえ
心理カウンセラーとして勤務しながら、ライターとしても活動中。オタクな母と同じ道を歩まぬよう、2人の娘には、王道のアニメしか見せていなかったにも関わらず、長女は創作活動、次女はマイナー路線への道を歩み始めていることに、少し頭を悩ませています。