2019.10.07
2019.11.26
わが子への願いを込めてつけたすてきな名前だと思っていたのに、ママ友から思わぬ〝キラキラネーム〟認定を受けてしまった、というママたち。しかも褒めて持ち上げつつ、実は落としている「誉め殺し話術」を使うから厄介です。ママ友づきあいの難しさを実感するお話、お聞きください。
■昔の漢字、いまどきの漢字(杏奈さん/35歳/パート事務)
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長女は幼稚園の年長さん。同じクラスのSちゃんはママが教育熱心で、すでに漢字も覚え始めているようです。数日前、娘と幼稚園バスを待っていたら、Sちゃん親子がお手紙をくれました。しかし、宛名が「小春ちゃんへ」となっています。
娘の名前は「心春」と書いて「こはる」と読みます。「周囲の人の心に春をもたらすような優しい子に育ってほしい」と思って名づけました。「ママと一緒に書いたの!」と手紙を渡してくれるSちゃん、一瞬迷いましたが、せっかくだから正しく覚えて欲しいなと思ったんです。
「ありがとう。でもね、小さい春じゃなくて、心に春って書くの」と伝えました。するとSちゃんのママは「あら、ごめんなさい! 昔は小さい春が多かったけど」と、なんとな〜くトゲのある言い方が気になりました。
その後もバスが来るまで、由来を聞かれたり「最近、心っていう字を『こ』って読ませる名前、増えてるわよね〜」と言われたり。間違いを指摘されてカチンときたのかもしれませんが、「いまどきの名前」扱いされた感じが不快でした。
■「漫画に出てくるみたい」は褒め言葉?(李衣菜さん/30歳/小売店勤務)
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息子に「海斗(かいと)」という名前をつけました。私も旦那も海が大好きなので、かなり気に入っています。友だちも家族も「カッコいい」「絶対大きな男になるね!」と絶賛。息子を呼ぶたびに「いい名前!」と誇らしい気持ちでした。
ところが息子が3歳クラスになったときのこと。同じクラスに途中入園してきた年輩ママが、息子の名前を聞いて「海斗くんなんて、漫画に出てくるみたいなかっこいい名前のお友だちは初めて」と、ちょっと皮肉混じりというか…気になる言い方。
百歩譲って「かっこいい」と褒めてくれたつもりだったとしても、「漫画に出てくる見たい」は揶揄にしか聞こえなくて…暗に「キラキラネームだね」って言われたんですかね?
■みんなで噂してますよね?(愛子さん/29歳/トリマー)
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5歳の娘の名前は「ゆりあ」ですが、普段は短縮形で「ゆり」と読んでいます。そのため周りのママ友たちは、娘の本名をよく知らなかったようで…娘のクラスの女の子は、たまたま半数以上が「〇子」ちゃん。娘もてっきり「ゆり」か「ゆりこ」だと思われていたようです。
先日の保育園の帰り道、道路に飛び出しそうになったので思わず「ゆりあ!」と叫びました。幸い娘は無事でしたが、後日、目撃していた数人のママ友たちに「ゆりちゃんって『ゆりあ』っていうお名前だったのね」と、なにやら含みを持って言われたのです。
本名が発覚してからはその後も「愛ってかいて『あ』って読ませてるのね、かわいいわ〜」とか「響きが外国人みたいで、おしゃれよね〜」などと、何人ものママから言われました。これって、みんなで噂してるって…ことですよね。
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「いまどきの漢字」「いまどきの読ませ方」などと言われますが、人気の名前も時代を反映して変わっていくもの。周りの評価よりも、名前に込めた親の思いが、しっかりと子どもに伝わることが大切なことだと思うのです。
ライター:秋元 一花
フリーライターとして活動中の現役主婦。大学卒業後に、うっかりブラック企業に入社。その後、実家の会社に拾われ、両親には頭が上がりません。結婚後は、夫の転勤と共に退職。現在は1歳の子どもと格闘しながら2人目を望んでいるものの、1人目の出産の恐怖が忘れられず、ときどき夢でうなされています。