年齢に応じた子どもとゲームの付き合い方
5歳以下の子どもとゲームの付き合い方
多くの親が心配するのは、ゲームに時間を奪われ本来の生活リズムが崩れること。5歳以下の子どもにゲームをやらせる際、親は以下の4つに気をつけるべきだと関先生は言います。
1.ゲームを切り上げるのは難しいと知る
2.守りやすいルールを設定する
3.大人が見本になる
4.バランスよく外遊びをする
「まず、一番知っていてほしいのは、『1.ゲームを切り上げるのは難しいと知る』こと。ゲームはそもそもハマるように作られていますから、すぐにやめられないのは当然です。これをわかっていないと『おしまいって約束したのに!』と無駄に怒ってしまいます。
だからこそルール作りは大事。子どもが『2.守りやすいルールを設定する』ようにしましょう。ご飯ができたらやめようね、車に乗る時はやめようね、など、子どもと一緒に考えてみてください。
また、子どもは大人の行動をよく見ています。食事中にスマホを触らない、という約束をしたいなら『3.大人が見本になる』必要があります。大人だけスマホを触ってしまったら『なんで大人はよくて自分はダメなの!?』と、子どもは何が正しいのか よく分からなくなってしまいます。
最後に『4.バランスよく外遊びをする』について。幼児期の子どもは間違いなく、ゲームより親と遊ぶ方が楽しいです。もし、ゲームをやめてほしいときは、親も楽しめる遊びを一緒にやろう、と誘ってみましょう。子どもにとっては親と遊ぶこと自体がご褒美のようなものですよ」
小学生以上は、運用できるルール作りを意識
小学生以上になってくると、さらに以下の2つに気をつける必要がある、と関先生は言います。
1.子ども主体で親子一緒にルールを作る
2.ペナルティは短く
「小学生以降なら子ども主体で考えたほうがいいでしょう。親が一方的に決めるのはただの押しつけ。『どういう約束なら守れるか』と自分で考えさせ、親はそれを承認する、というほうがストレスなく運用できます」
決めたルールを守れなかった際、「3日間ゲーム禁止!」などと言ってゲームを取り上げている家庭は多いかもしれません。ペナルティを短くとはどういうことでしょうか。
「禁止期間を作ると、子どもは確実に親に隠れてゲームをするようになります。それじゃ意味がないですよね。1時間おあずけとか、10秒間コントローラーを預かるとか、短いほうがいい。次に失敗しないためにはどうすればいいか、すぐ考えることができるからです。約束を守れなかったときは罰を与えるより、約束自体を作り直すことが重要です。そして約束が守れたときにはきちんと褒めてあげると、だんだん我慢をする力がついてきます」
では、それ以外に必ず守るべきことはあるのでしょうか。
「医師としては、睡眠時間は確保してほしいので、お子さんの年齢に合わせて寝る時間は決めておいたほうがいいと思います。それ以外は、一緒に食事を取るとか、家庭の都合に合わせて考えればいいと思いますよ」