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SNS大炎上「普通の男性=年収500万以上!?」を育児目線で見てみると

子育て

2019.11.22

2019.12.17

2019年11月、とあるバラエティ番組で、婚活中の女性に聞いた結婚相手としての「普通の男性」の基準が「どうみても”普通”とはいえない」「それは理想の男性では?!」とSNSで話題となりました。

 

ただ、さまざまな条件が挙げられた中で「年収500万円以上」の根拠については、”結婚して子どもを育てる”という視点で見ると一部うなずける…という声もチラホラ。

 

そこで今回は、「年収500万円以上の男性」ははたして”普通”なのか、結婚と子育てに男性の収入500万円は必要かどうかについて、アンケート結果もまじえて考えてみました。

 

婚活中の女性が考える、30代「普通の男性」驚きの条件とは?


バラエティ番組のコーナーによると、ある結婚相談所に登録している婚活中の女性たちに「一般的な普通の男性とは」と聞いてみたところ、次のような条件が挙がったということでした。

 

  • 年収500万円以上
  • 大卒
  • 身長170センチ以上
  • 正社員
  • 長男以外
  • 清潔感がある
  • 常識やマナーがきちんとしている

 

これに対し、出演者たちからも「これを言っている女性のほうを見てみたい」「これは普通じゃなくて完全に理想」「格差社会になりつつある日本で、いまだに中流の幻想を抱く人が多いのでは」とさまざまなツッコミが入りました。

 

まず、「身長170センチ以上」と「長男以外」に関しては、本人の努力や資質とは無関係。

 

「長男以外」が挙がったのは義両親との同居や商売の後継ぎなどの心配からだとはいえ、「少子化の日本ではそもそも次男・三男が少ないのに、あきらかに多数派の長男が”普通ではない”っておかしくない?」という批判の声が続出しました。

 

一方、「清潔感がある」「常識やマナーがきちんとしている」に関しては、男女の別なく心がけたいことですよね。

 

番組内では「多くの独身男性はそんなに清潔じゃないですよ」というコメントも若干あったものの、この点に関して異論を唱える人はあまりいないようでした。

 

そして「大卒」「正社員」ですが、これらは結局「結婚相手として安定的な収入が見込める」という点に集約されます。

 

つまり、最終的には「年収500万円以上であるかどうか」が、今回、結婚を考える女性にとって最も重視されているポイントだったと言えるのではないでしょうか。

 

結婚相手として、年収500万円は必要?


今回、番組内では男性の年齢については言及していませんが、SNSなどではほぼ「未婚・30代」を想定して語られていますので、この記事でもそれを前提に考えてみたいと思います。

 

2016年に明治安田生命が行った調査によると、年収が500万円以上の30代未婚男性は全体の18%。

 

その中には年収1000万円を超える層も含まれますので、「年収500万円台」の男性に限ってみると、わずか6.2%となります。

 

さらにその6.2%には女性と結婚する意志のない男性も当然含まれますので、結婚相手として巡り合える可能性はさらに低くなります。

 

また年収が400万円台の30代未婚男性は約19%でした。

 

同調査では、20代~30代の未婚女性のうち、20代で57%、30代で68%が結婚相手に希望する年収を「400万円以上」と答えていますが、年収400万円以上の男性でも過半数には至りません。

 

その中で、年収500万円以上の30代未婚男性を指して「普通」と言うのはかなり無理があるのではないでしょうか。

 

また、今回筆者が30代以上の既婚者を対象に行ったアンケートでは「女性から見た結婚相手として、年収500万円は必要だと思いますか」という問いに対し、「必要」と答えた人は33%と、約3人に1人という結果になりました。

 

「必要」と答えた人たちからは、

 

「都市部でいわゆる”普通の生活”をしながら将来の備えもするなら、やはり年収500万円くらいは必要」(Uさん・35歳・4歳児のパパ)

 

「金の切れ目が縁の切れ目というように、円満な家庭は最低限の金銭的余裕がないと続けていくのが難しいと思います」(Hさん・32歳・2歳児のママ)

 

などの意見が。

 

「必要ではない」と答えた人の理由としては、

 

「もちろんあった方がいいですが、第一条件とは言えない」(Rさん・31歳・0歳児のママ)

 

「住む場所にもよりますが、わが家が年収500万円以下でお金に困っていないので、必須ではないと思う」(Yさん・39歳・7歳児と4歳児のパパ)

 

そして、回答の中でもっとも多かったのが、

 

「男性の年収ではなく、世帯年収で考えるべき」

 

という意見でした。

 

たしかに、例えば夫の年収350万円+妻の年収300万円であれば合計650万円で、昇給も考えれば十分生活していくことはできるはず。

 

これらのことを考えると、今の時代、女性が結婚相手に500万円以上の年収を求めるのは、やはり「普通」のこととは言い切れないのではないでしょうか。

 

「育児のパートナー」として考えるなら


しかし今回、上記と同じメンバーに「育児のパートナーとして、男性に年収500万円以上は必要ですか」と質問してみると、少しだけ違った答えが返ってきました。

 

「育児をしながらフルタイムで働くことは難しい。パートナーがそれくらい稼いでくれていると、短時間のパートや空いた時間での在宅ワークなどで足りない分を補えるから安心です」(Kさん・35歳・5歳児と3歳児のママ)

 

「高い教育費を考えると、男性は生活費と老後の貯蓄に年500万円、女性が子どもの教育費分として年100万円くらい稼ぐのがベストでは」(Fさん・37歳・4歳児と0歳児のパパ)

 

「年収300万円台で生活できなくはないですが、私たち親に万が一のことがあった時、貯金がないと子どもが心配。日々の生活がやっと…という年収では心もとないです」(Sさん・32歳・2歳児のママ)

 

もちろん、これらの意見も、共働きを前提として「世帯収入で考えるべき」という点は同じ。

 

しかし、夫の転勤や待機児童が多く職場復帰できないなどの理由で妻が退職を余儀なくされる可能性はどの家庭にもあります。

 

その時に、もし子どもを3人抱えて生活するとなったら…と考えると、安心できる年収のひとつの目安として「500万円以上」と言いたくなる女性は多いのかもしれません。

 

おわりに


上記の調査では、20代未婚男性(学生のぞく)の実に70%、30代でも47%と半数近い人が年収300万円以下、さらに30代未婚男性の30%は年収が200万円以下という事実が明らかになっています。

 

調査対象が184名(20代)・257名(30代)のため、全国的な調査で同じパーセンテージになるかどうかは分かりませんが、傾向として表れていることは確かでしょう。

 

つい「普通かどうか」の議論に目が行ってしまいますが、実は「安心して育児ができる環境」がすでに相当ハードルが高いものになってしまっている日本の現状に対し、もっと対策をとっていかなければいけないのでは…と強く思いました。

 

文/高谷みえこ

参照/TOKYO MX『バラいろダンディ』公式HP https://s.mxtv.jp/barairo/

明治安田総合研究所「2016年 20~40代の恋愛と結婚」https://www.myilw.co.jp/research/report/2016_01.php

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