子どもの健康
2020.03.02
抗菌剤を飲み切ることが大事!
溶連菌の治療では、解熱剤や鎮痛剤など、高熱・のどの痛みといった辛い症状を和らげるための薬と同時に、原因菌を退治するための「抗菌薬」による薬物療法が行われます。
通常は抗菌薬を服用すれば、2~3日ほどで症状は徐々に改善していくものです。しかし、のどの痛みのため水分が摂取できない場合などには、点滴が必要になり入院が必要になるケースも少なくありません。
iStock.com/hanapon1002
溶連菌では、症状が改善した1~2週間後に腎臓に炎症を引き起こすことがあります。腎臓の細い血管に炎症が生じたり、過剰に産生された免疫反応に必要な物質が沈着するのが原因です。
このような腎臓の異常は血尿やむくみ、高血圧などの症状を引き起こしますがほとんどは一過性のもの。しかし、まれに腎臓の機能低下が続くこともありますので注意が必要です(※2)。
このような続発症は、適切な抗菌薬の服用によって、大幅に発症リスクを軽減できることが分かっています。一般的に抗菌薬は10日間ほど処方されますが、数日の服用で熱が下がると、途中で服用を中断してしまう人もいます。
しかし自己判断で抗菌薬の服用を中止すると、続発症が起こりやすくなります。たとえ症状がすっかり良くなったとしても、処方された抗菌薬は最後まで飲み切ることが大切です。