2019.06.22
ドラッグストアなどで買うと、紙袋に入れて渡される“生理用ナプキン”。中身を隠すために紙袋が使われますが、「隠す必要性」については意見が分かれていました。一体どんな意見があがっているのか、双方の声を見ていきましょう。
「#NoBagForMe」プロジェクトって?
先日ユニ・チャーム株式会社は、「#NoBagForMe」というプロジェクトを発足。「生理用品を隠さなくても良い世の中の実現」をスローガンに掲げ、“生理に対する価値観”を変化させるための運動を推進しています。
また同社は、「生理について当たり前に語れる世の中であってほしい」とのメッセージも発表。隠す必要性のない、新しいパッケージの開発にも取り組んでいく予定です。ちなみに主なメンバーはハヤカワ五味さん、菅本裕子(ゆうこす)さん、あっこゴリラさん、塩谷舞さん、瀧波ユカリさん。5人は早速ミーティングを開催し、タンポンのパッケージデザインを話し合いました。今後は、SNSなどで意見を募集することも計画しているそう。
同プロジェクトを知った人からは、「毎回袋に入れられて不快だったしこれは良いと思う」「紙袋や黒い袋に入れると、逆に目立ってしまう。昔から隠すことの意味がわからなかった」など賛同の声が。生理用品の扱われ方に疑問を持つ人が多く見られました。
出先のトイレで「中身の見えない袋」が活躍?
一方で、「生理用品を紙袋に入れてほしい」という声も根強く上がっています。「私は別に生理用品を見られても気にしないけど、『見てはいけないもの』と捉えてる男性も多いよね。紙袋に入れずに持ち歩いてたら、気まずいんじゃないかな?」「隠したいかどうかではなく、エチケットのような感覚。高齢者用オムツや痔の薬も紙袋に入れられるし…」「生理は汚いものではないし、女性にとって大切なこと。だけど恥じらいは必要だと思う」などの声が。
また中には「出先のサニタリーボックスに捨てるときは袋に入れて捨ててる。中身の見えない袋は、使用済みの生理用品を入れるためにも渡してほしい」という人も見られました。
生理用品自体の「パッケージデザインが変わること」を強く望む人も少なくありません。「急に生理になったときは、夫に買ってきてもらうこともある。もっと手に取りやすいデザインになるといいな」「ひと目見ただけで『生理用品』だとわかる包装なのが問題。おしゃれなものに変われば、誰も気にしなくなるはず」といった意見があがっています。
男性は生理に対してまだまだ理解が足りない!
生理用品を紙袋に入れるかどうかでは、やはり「男性の目」を気にする人も多いようす。実際にどれくらいの男性が生理を理解してくれているのか、「『生理』に関するアンケート調査」(ミュゼマーケティング調べ)の結果を見ていきましょう。
同調査では「世の中の男性は、生理を理解してくれていると思いますか?」と質問。「はい」という回答は、わずか28%に留まりました。さらに「世の中の男性は、生理についてもっと知るべきだと思いますか?」という質問でも、“知るべき”との回答が90%を占める結果に。
続いて“薬局などで生理用品を購入するときの心境”についてもアンケートを行っています。回答を見ていくと、最も大きな割合を占めたのは「何とも思わない(46%)」でした。一方で「生理だと思われるのは多少なりとも恥ずかしい」という人も24%、「男性店員ではなく女性店員のレジで購入するようにしている」人は30%にものぼります。
今後、生理用品に対する意識がどのように変わっていくのか注目したいですね。
文/内田裕子