2019.06.08

「人間腸が大事」元日本代表・鈴木啓太さん 頭に残る母の言葉

インタビューに答える鈴木啓太さん

2015年まで16年間浦和レッドダイヤモンズでプレーし、日本代表としても活躍した元サッカー選手の鈴木啓太さん。引退発表時にビジネスの世界へ入っていくことを表明していましたが、現在、彼が取り組んでいるのが「腸内細菌」。しかもそれが、アスリートだけでなく、私たちや子どもにとっても大切なんだとか。でもいったいどういうことなの?2児の父親でもある鈴木さんに、お話を伺いました。

 

現役時代もお腹でコンディションづくり


「腸内細菌」や「腸内環境」が体にとって大切だということはなんとなくわかっているのですが、私たちに直接どんな影響があるのかお話を伺えればと思います。

まずは鈴木さんが立ち上げた、腸内細菌を解析・研究する会社「AuB」でどんな取り組みをしているのか、教えてもらえますか?

 

鈴木さん:

私たちの腸の中には100種類以上、100兆個以上の腸内細菌が住んでおり、この様々な腸内細菌が生息している様子は「腸内フローラ」と呼ばれています。

「AuB」ではこれまで、野球やサッカーなど27の競技のトップアスリートの便から腸内フローラを解析し、アスリートのコンディション維持やパフォーマンスの向上をサポートしてきました。さらにこの4月からは、一般の方に向けた腸内フローラの検査サービス「BENTRE(ベントレ)」も発売しました。

これからは研究成果を元に、さらなるプロダクト展開をしていこうと思います。

 

その「BENTRE(ベントレ)」って、具体的にはどんな商品なんですか?

 

鈴木さん:

「BENTRE(ベントレ)」とは、腸内フローラ検査と食生活の分析をもとにパーソナライズした「コンディションサポートサービス」です。

検査キットを購入し、便のサンプルを送っていただくことで、我々が腸内フローラの状態を解析します。

その分析結果と提出いただく食事の記録を元に、お客様が抱えている健康面での課題、例えば太りやすさなどについて、管理栄養士などがアドバイスを行うというものです。

よい食事についての情報は世の中にあふれています。ただそれを自分ごとに捉え、実際行動につなげるのはすごく難しいですよね。

でも「BENTRE(ベントレ)」を通して自分の腸内の状況が知れれば、行動変容のきっかけになるのでは、思っています。

今のところは、健康志向の方やスポーツをやられている方からの申し込みが多いです。

腸内フローラの分析だけでなくアドバイスも行っているため、腸内環境改善のために何をすべきか分かりやすいと評価していただいています。

腸内フローラ解析サービス「BENTRE」

確かに、腸内環境は大事だと言われても、その状態は人それぞれ。個々の状態に即したアドバイスがもらえれば、結果にも結びつきそうですね。

サッカー選手から健康分野への転身は少し意外な印象もありますが、鈴木さんはなぜ腸内環境に注目したのでしょうか?

 

鈴木さん:

子供のころからずっと、母に「人間は腸が大事だ」「自分が出したうんちを見なさい」と言われていて、食事にも気を使ってくれていたので、腸のことは頭に染みついていました。

お母さんたちは、赤ちゃんの健康状態を把握する時にまずうんちを見ますよね。だんだん子供がしゃべれるようになってくると便を見なくなるけど、便って、文字通り自分からの「お便り」で、成績表みたいなものなんです。

母親はここまでしっかりと説明していたわけではありませんが、僕は高校生のころから腸内細菌のサプリメントを飲み、現役生活ではお腹にお灸をして温めたり、ご飯の最後は暖かい緑茶を飲んだりとお腹でコンディションをつくってきました。

なので、便から腸内細菌が調べられると聞いて、アスリートを調べたら面白い、と自然と思いました。

 

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小西和香

元新聞記者で現在はフリーランス。東京在住、一児の母。趣味は映画鑑賞と一人旅。動物が好き。おすすめの旅行先はケニア。社会の「なんかおかしい」「こりゃおもしろいぞ」を精力的に取材・執筆中。