ある調査によると、日本の家庭に眠る”かくれ資産”の総額は推計37兆円にも上ると言われており、1世帯あたり約70万円もあるそうです。この”かくれ資産”とは、自宅内に眠っている不用品の想定価値のこと。そんな不用品の処分方法として、近年「メルカリ」などのフリマアプリが注目されています。 サイズアウトした子どもの洋服や子どもの成長とともに使わなくなったベビーグッズなどは、まさに隠れ資産。そんな隠れ資産をメルカリで出品した人のなかには、「思ったよりも売れない…」と感じ人もいるはず。 実は、こういったフリマアプリはただ闇雲に出品するだけではダメなんです。効率よく売るのに知っておきたい5つのポイントをご紹介しましょう。
ポイント1:アイテムごとに載せる写真を使い分け
メルカリで欲しいものを検索したときに値段の次に気になるのが商品の状態。同じ商品が複数並んでくると、やっぱり「商品写真」が重要になってきます。取引数の多い出品者の商品写真に共通するのが、「明るくてわかりやすいこと」と「見たい部分の写真が出ていること」。
出品画面で加工したい写真をタップし、画面下部の「写真編集」アイコン(中央の筆のようなマーク)をタップ(写真=左)
見やすくするには「調節」アイコンをタップして、明るさを調整しよう(写真=右)
写真はできるだけ自然光が入る場所で撮るのがおすすめです。薄い木目調の床や白い布の上で撮ると、商品が明るくはっきり見えます。フラッシュ撮影は実際の色がわかりにくくなるので使用は控えましょう。 また、アイテムによっても撮影するべきポイントは変わってきます。たとえば、服なら全体の写真、生地のアップ、ブランドのロゴ、品質表示タグ、問題のある箇所の写真は必須。自分が購入するときに気にするポイントを意識しながら載せる写真を絞り込むといいでしょう。
ポイント2:出品するタイミングを考慮する
メルカリで出品するにあたり、どの曜日や時間にするのかといったことも実は重要。月曜は週の始まりで慌ただしく、メルカリを見る人が減ってしまいます。また、金曜や祝日前夜というのも外出する人が多いので避けたいところ。逆に、日曜の夜は家にいる人が多く、メルカリの利用者も増えやすいようです。 これらを踏まえると、火曜から木曜と日曜の夕方以降に出品するとメルカリで売れる確率が高まりそう!
検索する際も「新しい順」での表示がデフォルトなので、
できるだけ目に付きやすいタイミングで出品したい(写真=右)
次に意識したいのが出品する時間帯。通勤時間や家事に時間を充てる午前中、仕事中の時間はメルカリを見る人が減るので、11時から15時、22時から深夜1時あたりというのが狙い目です。 また、季節モノの商品は実際に使う時期の1〜2か月前に出すと売れやすくなります。たとえば、入園・入学が4月なら、出品は2月にするのがおすすめ。アウトドアグッズや水着、浴衣など夏休みに使うものなら6月に出品すると売れやすいですよ。
ポイント3:類似商品の相場を調べる
メルカリを使ううえで悩ましいのが値付けです。まずは、出品予定の類似品の相場を調べるといいでしょう。メルカリには、検索結果を絞り込める機能があります。すでに売り切れている商品の値段を確認し、どれくらいの価格かを知ることが大切です。
「配送状況」をタップして「売り切れ」にチェックを付けると絞り込める(写真=右)
売り切れた商品の値段を確認したら、現在販売中の商品の価格もチェック。手元の商品の状態や付属品の有無などを考慮しながら金額を決定してみてください。
ポイント4:送料の目安を付ければ安心
相場を把握したら、改めて確認したいのが「送料」です。メルカリは、お互いの住所や名前を明かさずに商品を発送できる「メルカリ便」が利用できます。ゆうパックを利用する「ゆうゆうメルカリ便」とクロネコヤマトを利用する「らくらくメルカリ便」が選べます。
▲配送料の負担は、大きな家具などでない限りは「送料込み(出品者負担)」を選択したほうがいい(写真=左)
匿名配送は通常の配送よりも少し割高だが、メルカリ便のほうが購入される確率は高い(写真=右)
基本的な送料はほとんど変わりませんが、厚さ2.5cm以内の荷物が送れるらくらくメルカリ便が全国一律195円なのに対し、厚さ3cm以内の荷物が送れるゆうゆうメルカリ便は全国一律175円となっています。厚みが薄い商品を最安で送れるのはゆうゆうメルカリ便だというのは、覚えておいて損はありません。
重さやサイズを入力すると、おすすめの配送方法がわかる
とはいえ、近場にゆうゆうメルカリ便を発送できる郵便局やコンビニがないという場合や、先方がらくらくメルカリ便を希望しているという場合もあると思うので、そのあたりも考慮して配送方法を選びましょう。
ポイント5:売れないときは値下げと再掲載を検討
出品して1週間が過ぎても「いいね!」が付くだけで購入されないことがあります。そんなときは、値下げを検討してみてください。値引きの目安は10%。あまりに下げすぎると、送料や手数料を引いたときに損をしてしまった…なんてこともあるので、ここは注意が必要です。
それでも売れないときは、商品情報を再編集してみましょう。もしかすると、検索されにくくなっているかもしれないので、商品情報には検索されやすそうなキーワードを入れてみます。たとえばブランド名やサイズを入れたり、「送料込み」「美品」などの言葉を加えたりするのもアリ。
ここまでやっても売れないなら、出品中の商品を一旦削除し、再掲載するというのもひとつの手です。写真の枚数を増やしたり、売れやすい時間帯に出品したりするだけで、もしかすると値下げする前の価格で売れるかもしれません。
画面下部の「商品の編集」をタップ(写真=右)。「この商品を削除する」をタップすると、出品が削除される(写真=右)
メルカリのユーザーはこれからも続々と増えていくはず。いらないものはすぐに売る習慣を身につければ、断捨離もお小遣い稼ぎもできて一石二鳥です!
文/今西絢美