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自分にもしものことがあったとき、遺された家族が困らないように残しておけるのがエンディングノートです。高齢になると書くイメージが強いかもしれませんが、最近では若い世代の人が万が一のことを考えて、エンディングノートを書いていることもあるようです。 亡くなってしまったあとは自分の意志を遺族に伝えることができません。しかしエンディングノートがあれば、自分の気持ちや相続についてなどの意志を伝えることができます。 エンディングノートとはどんなものなのか、また、エンディングノートの書き方などについてご紹介します。

■エンディングノートとは

エンディングノートとはその名のとおり、人生の終わり方について書き記すノートです。人生の最期をどのように過ごしたいか、自分が亡くなったあとはどのようにしてほしいかなどを書くことで、残りの人生について考えることができます。 これまでどう生きてきたか振り返るきっかけにもなるため、これからの人生をどのように生きるか考えることもできます。 エンディングノートに書く内容はさまざまですが、基本的には遺された家族が困らないように、自分の情報や希望などを残します。また、家族に面と向かってはいえないような、感謝の気持ちなども残すことができます。 以前はエンディングノートといえば、高齢の人や残りの人生がわずかな人が書くものというイメージが強かったですが、最近では世代を問わず、もしものときのために書いている人も多いようです。

■エンディングノートの必要性

エンディングノートを書いていなければ、自分にもしものことがあったとき、自分の意思を尊重してもらうことができません。 もし自分が余命わずかな病気になったとき、または意識不明の重体になってしまったときに、延命措置をしてほしくないと思う人もいることでしょう。 エンディングノートは生前の自分の意志を書き残せますので、延命措置や臓器提供の希望などについて家族に伝えることができます。 尊厳死については家族でも意見が分かれるところですが、本人の意識がなければ家族に委ねることになります。エンディングノートがあれば自分の意志を家族に伝えられるため、家族も本人の意思を尊重することができます。 また、エンディングノートに葬儀の希望やお墓についてなども書き残せますので、遺族同士が葬儀のことでもめることもありません。