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東京オリンピックの開催された1964年に開業した新幹線も、もう50年以上の歴史のある乗り物となっています。当時は東海道新幹線だけでしたが、現在は国内の各地を新幹線が走っています。 その中で、東北新幹線や北陸新幹線には少し特殊な車両があるのをご存じでしょうか。グランクラスと呼ばれるもので、一部の新幹線で利用することができるものです。新幹線におけるファーストクラスのようなものとなっています。どんなサービスが受けられるのでしょうか。

■新幹線のファーストクラス

2011年に東北新幹線にE5系のはやぶさという車両が導入されました。このE5系はそれまでの新幹線とは少し異なっているのです。従来の新幹線では普通車とグリーン車が用意されているのですが、E5系にはグリーン車のさらに上のクラスであるグランクラスが用意されているのです。 このグランクラスは、飛行機でいうところのファーストクラスに該当するものとなります。そのサービスもかなりのものとなっています。グリーン車であれば、普通車に比べると少しゆったりとしたシートが用意されているのですが、グランクラスの場合、さらに大きくゆったりとできるシートが用意されているのです。 バックシェルタイプのシートのため、シートの後方には余裕があり、最大で45度まで倒すことができるのですが、目いっぱい倒しても、後ろの乗客との間隔は変わることがないので、気兼ねする必要もありません。シートの前後の間隔はグリーン車で1.16メートルなのですが、さらに広く1.3メートルになっています。 また、グランクラスは先頭車両に設定されているということもあり、車両間を移動する乗客の騒音などもないのです。

■特別なサービスが受けられる

まず、車両の床はじゅうたんとなっており、シートは本革のシートになっています。シートのリクライニングも電動式となっているので調整も楽々です。 一番の特徴は、いろいろなサービスが受けられるという点です。グランクラスでは専任のアテンダントがいて、軽食の提供も受けられますし、飲み物は飲み放題となっているのです。もちろん、アルコールも飲み放題となっています。 さらには、さまざまなアメニティグッズも用意されていますし、新聞や雑誌、また、時刻表の貸し出しといったサービスも受けられるようになっています。 ただし、一部の車両や早朝といった場合、専任のアテンダントによるサービスが受けられない場合もあります。ですから、専任のアテンダントによるサービスを受けたいのであれば、事前に確認しておいたほうがいいかもしれません。 車両のみのグランクラスの場合、ゆったりとすることはできるのですが、アテンダントのサービスがないと少し物足りなく感じるかもしれません。それだけ、サービスが特徴的ということになりそうです。