与える情報はある程度制限をかけるべし!
気をつけたいのは、子どもたちに与える情報です。最初の記事でもお伝えしましたが、今、子どもたちはインターネットなどで簡単に間違った情報や過激すぎる情報に触れることができます。「こんなの見せても大丈夫なのかな」と心配になる人は多いのではないでしょうか。
「13歳未満の子が卑猥な動画を見すぎると、善悪の判断がつかないため、“そういうもの”とインプットされてしまい、性に関する抵抗感が低くなるというデータがあります。恥じらいや拒否反応がないため、段階を踏まずに飛び越えていってしまうのです。そうなると、暴力的なことでもなんでも受け入れるようになってしまうという危険性があるのです」
こうした抵抗感の低下によって、最近ではAVに出演してもいいという子の低年齢化が進み、中学生の割合も増えているといいます。
「抵抗感が低い子は、『やってみたい』という興味の方向に進んでしまいます。こうした危険性やリスクを教えるのも性教育です。危険な目にあうかもしれない、自分が傷つけられてしまうかもしれないということをイメージさせることが大切なのです」
親が性教育をすることで、「Hな動画は中学生になるまでは見ない」などという選択が子ども自らできるようになるといいます。
「もし子どもがそういう動画を見ていても決して怒ってはいけません。そんな時は、『なに見てるの?』と一緒に見て、間違った情報であれば正してあげましょう」とのじまさん。 ちなみに、のじまさんは「スマホを買うまではHな動画は見ない」とお子さんと約束しているそうです。
4回にわたって性教育についてお伝えしました。ぜひお子さんと向き合って、命のこと、性のこと、体のこと、お話してみてください。
監修者PROFILE のじまなみさん
性教育アドバイザー。「とにかく明るい性教育【パンツの教室】協会」代表理事。防衛医科大学校高等看護学院卒業後、看護師として勤務。2016年から国内外の母親を中心に、家庭でできる楽しい性教育を伝える活動を行なっている。現在、夫と3人娘の5人家族。著書に『お母さん!学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!(辰巳出版)』。
文/田川志乃 イラスト/クリハラタカシ