虫歯にならないために歯磨きをする子供の画像

現在、日本人の9割以上が虫歯になった経験があるそうです。目立ちにくい場所だったり、痛みがないからといって放っておくと、最終的には歯を失ってしまうことになりかねません。 年齢とともに虫歯の痛みが出にくくなるので、気が付くとかなり進行していたというケースも少なくありません。虫歯を予防するにはまず、虫歯のメカニズムを知って正しくアプローチすることが大切です。

①虫歯は虫歯菌による”感染症”

虫歯を治療する歯医者さんの画像

生まれたばかりの赤ちゃんは口の中はきれいで、虫歯の原因となる虫歯菌はいません。ですが、その後いろいろな菌が口の中に入ってきます。 大人の食事を口移しにしたり、スプーン等を共有すると、虫歯菌が歯に付着します。特に乳歯の奥歯が生えてくる1才半から3才くらいの間が、最も虫歯菌が親子感染しやすい時期となっています。 とはいっても、その他のウイルスなどとは異なり、虫歯菌が付着したから必ずしも虫歯になるというわけではありません。 虫歯菌に含まれるミュータンス菌は糖分が大好きで、飲食物に含まれる糖分を栄養として増殖し、歯の表面にプラークを作ります。この時、同時に作られる酸によって、歯の表面のカルシウムイオンやリン酸イオンが溶け出してしまいます。 そして、その溶かした歯を虫歯にするのが、食物に含まれるラクトバチラス菌。主に炭水化物や砂糖、乳酸菌飲料などに特に多く含まれているこのラクトバチラス菌とミュータンス菌が組み合わさって、虫歯ができてまうのですね。

②乳歯の虫歯と永久歯の虫歯

乳歯が生えている子どもの口元の画像

子供の虫歯には乳歯と永久歯の2種類があり、その対処法も変わってきます。 柔らかい乳歯の場合、虫歯の進行が速いといった特徴があります。さらに乳歯の虫歯は白く見えるため、見た目で虫歯とはわかりにくいのです。 乳歯なのでそのうち生え変わるから、痛みがなければ放っておいてもいいと思うかもしれません。ですが、虫歯が進行した乳歯を放っておくと、永久歯の変色や、虫歯の隣の歯が動き、生え変わる永久歯のスペースを邪魔することもあります。乳歯といえど油断せず、治療は早めに行いましょう。 大人になると乳歯は全て永久歯に生え変わります。乳歯に比べて虫歯の進行はそれほど速くはありませんが、もちろん放っておくと進行してしまうので、他の病気等と同じように早期発見、早期治療が大切になります。

③虫歯の予防は歯磨きが基本

虫歯予防のための歯ブラシの画像

フッ素塗布やフロスも大切ですが、まずは歯をきちんと磨くことが虫歯予防の第一歩です。特に歯と歯の間は汚れが溜まりやすく虫歯ができやすいので、ここをしっかりと磨いてあげることが大切です。ただし、力を入れ過ぎると歯の表面を傷つけて知覚過敏の原因にもなってしまうので気をつけましょう。 歯ブラシをギュッと握ってしまうと力が入りすぎてしまうので、ペンを持つ感じで軽く持ちます。利き手によって右左のどちらかが磨きにくくなるのですが、磨きにくいと感じたら持ち方を変えてみましょう。 また、大人になると歯周病の予防も大切になってきます。これも歯ブラシのやり方が重要になってくるのですが、歯周病の予防は歯と歯茎の間を磨くことを意識しましょう。もちろん力の入れすぎは歯茎を傷つけてしまうので、痛みを感じない程度に磨いてくださいね。 また、歯磨きに加えて歯間ブラシやフロスを併用するとより効果的です。年齢を重ねると歯と歯の隙間が広くなってくるので、自分の歯の隙間に合ったサイズのものを使ってケアしましょう。

 

子どもの虫歯予防まとめ

子どもの虫歯を守る親の画像

虫歯の直接の原因は、ミュータンス菌とラクトバチラス菌という虫歯菌ですが、虫歯の予防は歯磨きが大切になります。正しい方法で食べかすや歯垢をしっかりと除去するためには、仕上げみがきや歯医者さんでの歯磨き指導を行いましょう。 また、歯垢が歯石になってしまうと歯磨きでは除去できなくなってしまいます。虫歯の有無に関係なく、定期的に歯科医に行って検診と歯石の除去をしてもらうことも大切ですね。