『未来のミライ」場面写真㈰
(C)2018 スタジオ地図

 

—— 『未来のミライ』でいうチャレンジングな部分を教えてください。

 

齋藤P 

4歳の男の子を映画の主人公としたことです。世界の映画史を見ても、おそらく、それは初の試みだったのではないかと思います。カリカチュアライズされた子どもではなく、リアルな子どもを表現し、その子供の視点を通して、過去から未来へと繋がっていく、命の循環、人生の営みと言った巨大なテーマを描き出したというのは、非常にチャレンジングなことだったと思います。

 

—— 齋藤プロデューサーから見て細田監督とはどんな方ですか?

 

齋藤P 

一言でいうと作家なんですが、僕は非常に人間らしい人だと感じているんです。これまでの作品も全てそうですが、細田さんの映画って、全て自分の人生の中で起こったこと、もしくは身近な出来事から端を発してきた。それは、多くの人たちがそれぞれの人生で触れる喜びや問題意識であったりとか、地球の裏側に住んでいるおばあちゃん等とも共有できるじゃないか、そういうことを映画にしてきたんです。自分の家族の中で起こっている喜びは、世界中の家族の中でも起こっている、それを映画を通して、たくさんの人たちと共有したい、そう思っている人だと思います。