「ざます」の由来は“山の手言葉”


スネ夫のママが使うことで認知度の上がった「ざます」。漠然と“昔の言葉”という印象がありますが、実際の語源はどこにあるのでしょうか。言葉の由来と発祥した地域について、代表的な説を見ていきましょう。

 

「ざます」は元々、「~でございます」を早口で話した言葉。「ございます」は東京・山の手地区発祥の「山の手言葉」と呼ばれていて、生まれは江戸時代にまで遡ります。特に時間やゆとりのある“夫人の間”で使われた、別名「ざあます言葉」。夫人の“上品な振る舞い”がイメージとして残り、今でも「金持ち」や「教育ママ」を表す言葉として使われています。

 

他には、「ごきげんよう」も代表的な「山の手言葉」の1つ。広辞苑によると「人と出会った時または別れる時に、健康を祝しまたは祈って言う挨拶のことば」を意味し、今でも「学習院女子高等科」や「フェリス女学院高等学校」では日常的な挨拶として使われるそう。

 

言葉は時代と共に変わっていくもの。アニメや小説で使われる“変わった語尾”も、「言葉の由来」に注目すればいつもと違った楽しみ方ができますよ。

 

文/河井奈津