デジタルチケットが普及した背景


近年アイドルや歌手のコンサートなどでは、紙のチケットではないデジタルチケットが広く採用されています。その背景としては、買占めなどを行う“転売屋”の対策もある模様。チケットの高額転売は以前から問題視されており、『クローズアップ現代+』(NHK)でも特集されていました。

 

番組には「コンサートプロモーターズ協会」の会長・中西健夫さんが登場。同番組の取材に「音楽に関係が何もない人が、僕らの音楽のライブのチケットを買い占めて、すごい利益を上げているというのは、悔しいし、悲しいし、やりきれない。あまりにも高額なチケットだと、何回もライブに行けない。そうすると(音楽)市場は当然しぼんでいく」と現状を語っています。

 

さらに番組は、実際にチケットを高値で売りつけている転売屋の男性を取材。ディレクターの質問に、彼は「別にこれを本業にしているわけじゃない。ちょっと売っているだけであって。僕だけじゃない、他にやっている人もいるし。需要と供給のバランスが取れてるからやっているだけ」と答えていました。

 

そんな転売屋の撲滅に期待されているのがデジタルチケット。例えばコブクロのコンサートでは、チケット購入者の顔写真がついたチケットがデータとして送られます。このデータを他の人に送ることはできないので、転売屋による不正な譲渡は困難。本当にライブを見たいファンだけが、チケットを購入できるシステムです。